福岡、東京、神戸の3キャンパスのほか、運営母体となる都築学園グループに属する大学、専門学校、高校などの姉妹校を多数有する日本経済大学では、教育の充実のための遠隔授業を開催するほか、拠点間の会議でV-CUBE ミーティングを活用。ハードを持たずに効率的に遠隔での教育、コミュニケーションを実現している。
東京を主拠点とする教職員が、福岡・神戸でも同じ内容の講義を行うためには、長距離の移動が必要となり負荷が大きくなってしまう。
各キャンパスから東京または福岡で開催される教授会に移動するにはコストがかかるだけでなく、教授不在で休講が増えてしまう。
約20回開催される入試関連の判定会議でメールを利用していたが、各キャンパス間の意思疎通に時間がかかり、きめ細かい意思共有も難しかった。
東京キャンパスで教授が講義を行い、福岡・神戸は遠隔で受講。効率的に同内容の講義開催が可能に。
同内容の講義を3拠点で行うために、教授が移動することを検討したが、教授の負荷や移動コストがネックだった。Web会議を利用し、移動せずに同時に同内容の講義が行えることで、どのキャンパスでも高いレベルの講義を均一に受講できるようになった。
各キャンパスで約10名の教職員が出席するため、東京または福岡に移動する約20名分のコストを削減。
コスト削減効果だけでなく、教授会出席のために休講せざるを得なかったが、Web会議による教授会に出席する数時間のみの拘束だけですむようになり、休講数が減った。
出張しなくとも顔を見ながら開催できるようになったことで、細かい点まで時間をかけ、最後までじっくり行えるようになった。
センター試験利用、学内推薦、一般入試など、約20回実施していた判定会議を、Web会議で顔を見ながら行えるようになったことで、意思疎通がスムーズになった。
開催の自由度が高く、かつ資産を持つことによるコストや運用管理の負荷を低減できること。
遠隔授業や教授会開催に適した高品質のWeb会議システムであること。
企業での活用の視点からV-CUBEを選択
もともと私は渋谷キャンパスにおりましたが、学長から福岡キャンパスに移り、遠隔授業や拠点間会議をどうするかを検討してほしいと話がありました。
私はコストパフォーマンスが専門で、上場会社の社外取締役もやっていることもあり、企業がどのようにコスト削減を行っているかも調べています。遠隔のコミュニケーションのためにコストを考慮し、かつ信頼性が高いことから、V-CUBE ミーティングを採用しました。
日本経済大学 経済学部長 兼 福岡キャンパス長 八杉 哲 氏
アクティブラーニング環境の整備に活用したい
今後、図書館・情報センター自体にも多彩な環境を揃えようと検討していますが、その中の1つがアクティブラーニングです。V-CUBE ミーティングは、その面でも活用できるのではないかと、今後の活用の幅の拡大を考えています。
福岡キャンパス 経営学部 経営学科 井上 伸明 氏
コスト削減などではなく、最初にニーズは遠隔授業だった
私はシステム管理を担当しています。もともと福岡・渋谷・三宮で遠隔授業を行いたいという要望から、V-CUBE ミーティングの選定に携わりました。渋谷の教授の講義を3キャンパスで同時に行う、システム部門を管理するなどの業務を行っています。
福岡キャンパス 図書館・情報センター 課長 榎元 博幸 氏
安定性でV-CUBE ミーティングを評価
一貫してシステム室として動いていますので、システム的な面をサポートしています。以前、イギリスに出張した際に、Skypeで日本とコミュニケーションをとったこともありますが、安定性という面ではV-CUBE ミーティングが高いと思います。
福岡キャンパス 図書館・情報センター 主任 永吉 忠孝 氏
3キャンパスおよび姉妹校など、多数の拠点間の遠隔授業、遠隔会議だけでなく、今後は入学前の教育やアクティブラーニングへの活用拡大も視野に入れている。
当初、教員が他キャンパスへ出張し同じ講義を行うことを検討していたが、文部科学省にWebを活用した遠隔授業について確認したところ“お墨付き”を得ることができ、V-CUBE ミーティングによる遠隔授業を行うこととなった。現在は、毎週1~2コマ、東京渋谷で開催される講義を、福岡・神戸で遠隔受講している。
遠隔授業実施のために導入したV-CUBE ミーティングは、拠点間会議でも活用できることから、教授会などの会議もV-CUBE ミーティングで実施。
各拠点から10名程度が出席する教授会は、開催にあたり毎回20名が東京もしくは福岡へ移動していたが、拠点から移動せずに行えるWeb会議で実施することで、1人あたり3~4万円の移動コストを削減することができた。さらに、教授会出席に伴う休講も大幅に削減できた。
推薦入学の場合、11月には合格が決まる。そこで、翌4月までの期間を有効活用するために、入学前教育にV-CUBE ミーティングが活用できないかを検討している。
また、図書館・情報センターにアクティブラーニングのための環境を整えるほか、リアルタイムの遠隔授業を録画してサーバーに置き、講義内容をいつでも視聴できるEラーニングの体制も視野に入れている。
ベトナムやネパールなど、各国からの留学生に行っている1年間の語学研修を、V-CUBE ミーティングの機能を活用して通信教育で行うことも検討している。