「本社および店舗のスタッフや全国の営業担当者全員が、一堂に集まることは10年できていなかった」という博多織の製造・小売を手がけるOKANO(株式会社岡野)。Webを使ったコミュニケーションの必要性を感じていた同社では、福岡の本社会議室はテレビ会議システム「V-CUBE Box」を設置し、店舗など本社以外の拠点や、社長をはじめ忙しく全国を飛び回るスタッフは、PCやスマホから利用できるWeb会議システム「V-CUBE ミーティング」を活用し、毎日のように遠隔会議でコミュニケーションをとっている。
本社、店舗のほか、全国を飛び回る法人向けの営業担当者などが、実際に集まってミーティングを行うのが困難。
モノづくりには開発中の商品を、実際に見ながらの会議が必要になるが、離れた拠点には郵送するため、到着するまで会議を開催できない。
メールや電話での「報告」と、実際に集まって「議論」を行う以外のコミュニケーション手段がない。
福岡の本社会議室にはテレビ会議システム「V-CUBE Box」を設置し、その他の拠点や出先からはWeb会議システム「V-CUBE ミーティング」を活用。
PCからでもスマホからでも遠隔会議に参加できるので、会議のための移動が不要。スケジューリングがしやすいだけでなく、毎月の店長会議でかかっていた飛行機代だけでも、コストメリットが生じている。
開発中の商品を郵送することなく、PC画面を通じて見ながらの会議が可能になるため、必要なタイミングですぐに会議を開催。
伝統工芸品である博多織だけに、本社会議室には質感を伝えやすい高解像度の書画カメラも周辺機器として導入。「V-CUBE ミーティング」の映像配信のクオリティが高いため、普段使っている会議用のカメラの映像でも十分というケースもある。
テレビ会議やWeb会議は手軽に開催できるので、電話や一堂に集まっての会議以外の手段でコミュニケーションが可能に。
将来的には、製造現場と店舗を常時Web会議でリアルタイム接続し、異なる文化を持つ異なる部門の間でも、同じブランドマインドを持ったチーム感の醸成も視野に入れている。
利用規模に見合ったコストで、導入が現実的な料金であること。
開発中の商品の映像を見ながらの会議開催が可能なクオリティであること。
本社や店舗以外からも、遠隔会議に参加できること。
株式会社岡野 代表取締役社長 岡野 博一 氏
博多織は2018年に伝来777周年という節目を迎えた伝統工芸品です。私たちは日本が誇る博多織を日本のブランドとして世界に発信したいと考えていますし、OKANOをエルメスやルイ・ヴィトンを超えるような世界ブランドにしたいとも思っています。
ブランドビジネスを展開するためには、OKANOのあらゆるスタッフが同じブランドマインドを持ったチームになることが大事です。以前から常々考えていたのが「製造現場と小売現場をリアルタイムでずっと遠隔会議でつないでいる」という手法です。たまたまクオリティの高いWeb会議導入を検討していたときに、ブイキューブで本社と郡上八幡を常時つないで空間共有を行っていることを知り、他の製品と比較の上、導入に至りました。
現在、OKANOでは帯や着物だけでなく、スカーフ、ネクタイ、小物など多彩な商品展開を進めています。私は東京をはじめ、各地を飛び回っていることが多いのですが、商品開発プロセスで、以前は「商品を郵送してもらい現物を見ながら電話で話す」ということも行っていました。しかし、遠隔会議であれば郵送などの手間がなく、すぐに判断できるというスピードにつながります。
株式会社岡野 本社工房 取締役/管理部 部長 山本 裕子 氏
Webを使ったコミュニケーションには、以前から必要性を感じていました。当初は、SNSのグループビデオチャットや個人向けのコミュニケーションツールなどを試してみたものの、参加者が5~6人いると誰かは接続が途切れてしまうことが頻発。そこで、商用のWeb会議システムを検討しはじめました。
複数製品を検討した結果、なにより映像や音声が安定していることと、コスト面での優位性から、本社の会議室にはテレビ会議システムである「V-CUBE Box」を導入し、それ以外の拠点間や外出先同士のやりとりのためにはWeb会議システムである「V-CUBE ミーティング」を組み合わせて導入しました。
2019年に創業122年を迎えた老舗OKANOは、呉服業界では珍しい製造と小売を合わせて手がける業態を採用している。そのため、業務が多岐にわたり、社内での情報共有は重要なものとなる。SNSのグループビデオチャットや個人向けコミュニケーションツールでは、通信の不安定さや映像・音声のクオリティに不満を感じていた同社で採用したのが、ブイキューブのテレビ会議システム「V-CUBE Box」とWeb会議システム「V-CUBE ミーティング」だ。
OKANOでは、「本社と店舗をつないでの会議」「月例の店長会議」「出張の多い岡野博一社長と本社や拠点を接続した会議」など、様々なミーティングが、日々「V-CUBE Box」「V-CUBE ミーティング」を活用して行われている。
「オフィスからだけでなく滞在先のホテルや移動中の車の中、ときには道端で場所を見つけてWeb会議を実施することもあります。スマートフォンからも利用できるので、会議を行いたいときにすぐにコミュニケーションをとることができます。」(岡野氏)
この日は東京にいる岡野氏と、福岡本社との間で博多織の小物についてのミーティングを実施。本社側では開発中の商品や生地を手に、岡野社長への説明を行い、岡野社長は映像を見てその場で指示や判断を行っている。
「経営判断にはスピード感が必要です。以前は商品見本を郵送してもらうタイムラグもありましたが、映像のクオリティの高いWeb会議であればその場ですぐに判断が可能になります。」(岡野氏)
福岡本社の会議室に設置されている「V-CUBE Box」(写真赤丸囲み)。本社の会議室は最大6名の参加者がいるケースもあるため、テーブルを囲んでの遠隔会議に適したヤマハ製のマイクスピーカー「YVC-300」を「V-CUBE Box」に接続している。
「書画カメラも周辺機器として導入していますが、今日のような会議であれば『V-CUBE Box』に接続している通常の会議用のカメラを通じてでも十分なクオリティです。」(岡野氏)