2021年に、20年ぶり6回目となる日本一を達成した東京ヤクルトスワローズでは、選手・チームとファンのより良い関係性作りとエンゲージメント向上の可能性を模索していた。例年行われる新入団選手発表会は、一方向のライブ配信システムで中継していたが、ファンの反応が見えにくくエンゲージメントを高めにくいことが課題となっていた。導入した「V-CUBE Communication Platform」(VCP)は、ファンウォールやスタンプの送信、さらにはマルチアングル視聴などに対応。ローコードで実装できるため、エンゲージメントを高める新たなデジタル体験を、1ヶ月という短期間で実現した。
ファンエンゲージメント向上はスポーツチームにとって重要課題のため、ファンクラブ会員が満足できる視聴体験を提供したい。
新入団選手発表会までの準備期間が限られている中で、画面のカスタマイズなどの独自性を打ち出したい。
次回以降の配信に役立てるため、視聴者のアクションの推移を可視化したい。
ファンとの「つながり」を重視した配信
チャットだけでなく、ファンクラブ会員がファンウォールで顔を出して手を振るなど、映像を含めた多彩なコミュニケーションを実現。
豊富な機能テンプレートをフル活用
テンプレートを適用することで、デザインのカスタマイズのみでオリジナル配信システムを完成。約1ヶ月の準備期間ながらオリジナルUI・UXを実装。
視聴者のアクション数の推移を分単位で可視化
ファンエンゲージメントの向上には継続的な施策が欠かせない中、特に効果的だったコンテンツの特定など、データをフル活用できる。
ファンエンゲージメントを高める機能があること。
短期間で独自性の高いUI・UXを構築できること。
コンテンツのPDCAサイクルを回すためのデータ活用ができること。
例年行っている新入団選手発表会は、主にファンクラブ向けのイベントとして行っているものです。コロナ禍以降、オンラインでもさまざまなイベントを企画してきましたが、新入団選手発表会についても、オンラインでより多くのファンの方に楽しんでもらえるものができないか、検討していました。
提案を頂いて今回採用した「V-CUBE Communication Platform」(VCP)は、選手・チームとファンのより良い関係性作りとエンゲージメント向上を考える上で、「新しい視聴体験を提供できるツール」だと感じました。
特にマルチアングル機能は、発表会中にファンが好きな選手や球団マスコット「つば九郎」など、観たいアングルで視聴できます。技術的には他社でも提供可能かもしれませんが、ファンウォールを設置できたりスタンプやテキストをチャットで送れたりといった、システム全体にエンタメ性があること、ファンが楽しめるツールだということを最も評価しています。
配信の安定性が最大の懸念事項でしたが、当日は大きな問題なく配信することができ、特にマルチアングル配信は今後もさまざまなシーンで利用を検討したいと思います。
株式会社ヤクルト球団では、2022新入団選手発表会を「V-CUBE Communication Platform」(VCP)でオンライン配信した。各選手をはじめ、人気マスコット「つば九郎」を追いかけるカメラなど、複数の映像を楽しめるマルチアングル機能を実装。リアル会場に設けられたファンウォールには、視聴するファンの映像が映し出されたほか、スタンプやチャット機能でファンとのつながりを高める発表会を実現した。
会場に設けられた複数台のカメラは、各選手の様子や人気マスコット「つば九郎」の様子を追いかけ続けており、視聴者はマルチアングル機能で好みの映像をじっくり視聴することができる。
オンライン参加者の様子を映し出したファンウォールを、発表会の会場に設置。ファンはメッセージを書いたボードやグッズを用意するなど、思い思いのかたちで発表会を楽しむことができた。
このほかにも、チャットやスタンプを送れる機能のほか、必要に応じてECサイトに誘導するための広告表示を実装することもできる。エンゲージメントを高めつつ、マネタイズを念頭に置いたシステム運用を行うことも可能となっている。