八ヶ岳の麓に位置する標高900〜1400mの高原地帯の富士見町は、地震や大雨による土砂災害などの災害発生時に、紙の地図に被害状況を手書きして集約するといったアナログな情報共有を行っており、最新情報の把握や複数拠点でのリアルタイムでの情報共有に課題を感じていた。そこで今後発生しうる大規模災害に備え、「DX-WALL(V-CUBE Board 立面タイプ)」と「V-CUBE コラボレーション」を導入。防災訓練を通してスムーズな連携・操作方法を習得し、大規模災害に備えてリアルタイムかつ時系列での情報共有でスピーディーな意思決定を目指す。
机上に並べた現場からの写真や、紙の地図への書き込みだけでは、どれが最新情報か分からなくなる。
ホワイトボードや紙の地図では、複数人が一度に見て情報を把握することが難しい。追加資料を並べるのも困難。
災害対策本部や現場指揮本部など複数の拠点を繋ぐ接続に問題が発生したり、同時に書き込めなかったりと、リアルタイムでの情報共有が難しい。
手書きで記録していた現場状況を、大画面モニターに表示。既存のWebアプリや複数の資料を画面に表示でき、最新情報を把握しやすくなる。
デジタル地図と現場からの写真・動画を「DX-WALL」に表示し、視覚的かつリアルタイムに災害状況を把握できる。
現場状況や気象庁のデータなど複数の資料を表示したうえで、複数人が一度に見て、同時に操作・書き込みができ、被害状況の認識を揃えやすい。
「DX-WALL」上でインターネットに接続し、気象庁の最新データなどにもアクセス可能。複数人が同時に書き込める。
災害対策本部や現場指揮本部など複数の拠点を常時繋ぐ接続が可能で、複数の拠点で情報共有が可能。双方向に書き込みながら、スピーディーな意思決定が可能。
「V-CUBE コラボレーション」で常時接続をし、離れた拠点からも「DX-WALL」上に複数人が同時に書き込める。
大画面モニターの起動後すぐにデジタル地図の表示やインターネットの接続ができるなど、ワンタッチで必要な情報を展開できること。
災害対策本部と現場指揮本部と避難所など、複数拠点で情報の共有やコミュニケーションが可能なこと。
双方向に複数人が書き込みながら視覚的に情報共有できること。
今回ブイキューブの「緊急対策ソリューション」を導入したのは、紙の地図や無線などアナログな情報記録・共有では、複数拠点にいる関係者全員でリアルタイムに災害現場情報を把握するのは難しく、意思決定が遅れてしまうことに危機感を感じていたからです。
令和3年度から長野県富士見町 総務課 防災・危機管理係では災害対策システムの刷新を検討し始めました。当初はタッチパネルの大型モニターの導入を検討していましたが、災害対策用ではなかったため、起動後すぐに必要なデータを表示することが難しく、スピードが求められる環境には適していないと判断しました。
そこで導入したのが「DX-WALL」と「V-CUBE コラボレーション」です。
今回、大規模災害に備えた防災訓練の中で使用したところ、ワンタッチで必要な情報を表示させられ、複数人が大画面を囲んで情報収集をしながら直感的に操作したり書き込んだりできました。画面を見れば分かる状態を作れれば、報告の手順を短縮できると感じました。
デジタル地図や現場からの画像・映像、気象庁の最新データなどを並べた「DX-WALL」では、適宜ピックアップしたいものを拡大するなど画面内で調整しやすかったです。
そのうえで「V-CUBE コラボレーション」で災害対策本部・現場指揮本部など複数拠点を常時接続し、認識を合わせながら的確な対応方針を検討できるようになります。
今後はドローンからの映像なども共有し、より詳細に現場状況を把握しながら、現場近くの指揮本部とも連携を取って即時に対応できる体制を整えたいと考えています。
地図や既存のWebアプリなどの緊急時に活用する情報を一元的に「DX-WALL」に表示、必要に応じて手書きによる情報追加を行い正確な情報共有を実現。
防災訓練では、災害対策本部・現場指揮本部・通信本部を「V-CUBE コラボレーション」でリアルタイム接続し、各拠点で取得している最新の災害情報や避難状況を確認して共有。
さまざまに変化する状況を複数拠点間で共有することで、災害対応時のオペレーションの無駄をなくすことにも効果があった。