全国でバイクの買取・販売事業を展開する株式会社バイク王&カンパニー。同社は、会員向けマイページの新機能公開にあたり、アクセス集中時にも画面遷移や外部連携処理がユーザー視点で円滑に完了するかを確認する必要があった。特にログイン後の複雑な操作画面については、実際の利用環境に近い条件で検証し、開発・事業の両部門が納得できるリリース判断の根拠を得ることが課題だった。
そこで同社が導入したのが、実ブラウザ型負荷テスト「ピークキューブ」だ。本番環境で画面挙動やエラーの有無を検証することで、客観的なデータに基づき、安心してリリース判断を下せる体制を実現した。
新機能では画面操作の裏側で複数処理の連携が発生するため、単にサーバーが応答するだけでなく、ユーザーが最後まで操作を完了できるかの確認が重要であった。
マイページをはじめとするログイン後画面では、ログイン状態、テストユーザー、画面遷移、検索条件などが複雑に絡むため、リクエスト単位の確認のみでは実際の利用感に近い判断が困難であった。
公開前の限られた期間内で、開発側と事業側が共通の客観的データをもとに「リリース可能」と判断できる根拠が求められていた。
ピークキューブは、実際のブラウザを起動し、ログイン、画面遷移、検索、詳細確認、ボタン操作などをユーザーの実際の操作に近い形で実行できる負荷テストサービスである。今回のように、ログイン後画面や複数画面の操作を含む検証では、ユーザー視点での確認が不可欠となる。
一般的なリクエストベースの負荷テストは、サーバー応答やAPIの状態把握に優れる一方、実際のブラウザ画面において「ユーザーが操作を完了できたか」「画面がフリーズしていないか」「途中でエラーが表示されないか」といった点の把握は困難な場合がある。
ピークキューブは実ブラウザ上で操作を実行するため、画面表示や操作完了まで含めて確認できる点が本件の目的に合致した。
事前確認環境でシナリオやテストデータの前提を確認し、本番環境での実行に向けた条件を整理した。公開前の限られた時間においても、実行結果や画面挙動と、同社側で確認されたシステム状況を組み合わせて確認できる点が関係者間の確実な判断材料となった。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 会員向けマイページの新機能に関連する画面操作 |
| 確認した操作 | ログイン後の画面遷移、検索・確認操作、詳細表示、登録・保存系の操作など |
| 確認環境 | 事前確認環境でシナリオ・データ条件を確認後、本番環境に近い条件で実行 |
| 確認方法 | 実ブラウザによる操作実行、エラーの有無、画面挙動、ログ、実行結果の確認 |
| 成果物 | 実行結果報告書、エラー有無および画面挙動の確認結果資料 |
アクセス集中時のリスクは、感覚的な不安として残りやすい領域である。実ブラウザでの操作結果をもとに検証したことで、開発側・事業側が同一の情報をもとにリリース判断を行える状態を構築した。
ログイン後画面や外部連携を含む操作では、API単体では問題がなくとも、画面上の遷移や処理の組み合わせによって不具合や遅延が発生する可能性がある。ピークキューブを活用し、実際の利用に近い操作フローで確認できたことが大きな成果となった。
今回の取り組みにより、会員向けサービスの機能追加やアクセス集中が想定される施策において、公開前に確認すべき観点を整理できた。単発の検証にとどまらず、今後の品質確認における継続的な選択肢として活用できる知見を得た。
会員向けマイページの新機能公開にあたり、実際のユーザー操作に近い形で、画面遷移や処理が問題なく完了するかを事前に確認したいと考えていました。
ログイン後の操作や画面上の挙動を含めて確認できた点が大きかったです。サーバー応答だけではなく、利用者の目線で画面がどう動くかを確認できたことで、関係者間の判断材料になりました。
公開前に、想定する操作の流れで大きなエラーや顕著な遅延が確認されないことを把握できたため、安心してリリースに向けた判断を進めることができました。
会員向けサービスの機能追加や、アクセス集中が想定される施策を行う際には、公開前に実際のユーザー操作に近い形で確認することが重要だと考えています。特に、ログイン後の画面操作や外部システムとの連携を含む機能では、単にサーバーの応答を見るだけでなく、利用者の操作に近い流れで確認できることが、リリース判断の材料になると感じています。
株式会社バイク王&カンパニー DX戦略部門 情報システムグループ マネージャー 小熊 和弥 様