イタリアのワインや食材の輸入・販売を手掛けるモンテ物産では、社員の商品知識を深めるために定期的に研修を開催していた。 講師役は社内の持ち回りで、海外出張に行った営業担当がその際に得た知識を共有したり、専門知識を持つ開発部のメンバーが務めていた。今春より、ワインと語学の社内資格制度と人事制度をリンクさせ、ローマ在住のイタリア人を講師として研修内容をより専門的に改定。国内8ヶ所の拠点をV-CUBE ミーティングで同時接続した遠隔研修を開始した。
イタリアの食材、文化、言語に詳しいイタリア人講師を国内で招こうとしても、月3回、定期的に担当できる人材が少ない。
本社のみでの開催なので、別の拠点の社員は物理的に研修への参加が制約されることが多く、受講率のばらつきが発生して教育格差が生まれてしまう。
他業務との兼ね合いで研修に欠席した社員は、後日研修内容をフォローするのが難しい。
ローマ在住のイタリア人が、Web会議により現地にいながら講師役となることで、国境を越えた遠隔研修を実現。
毎月、第1と第3月曜日にイタリア各州のワインについて、第2月曜日にはワインに関するイタリア語研修を、ローマ在住のイタリア人講師により体系的に行えるようになった。
東京本社だけでなく札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡、千葉の各拠点も同時接続することで全社員を対象とした研修となった。
全社員を対象とした研修にしたことで、社内での認定資格取得と研修を紐づけることができ、人事考課にも活用できるようになった。
欠席しても、録画映像を視聴することで、研修内容を把握できる。
社内のイントラだけでなく、社外からも視聴可能なので、移動時間や自宅での視聴など、都合に合わせることが可能。また、欠席した場合だけでなく、認定資格の試験前に、以前の研修を復習できるというメリットも。
資料を指し示しつつ学生へ語りかける、実地の説明会と同様の環境を提供できるか。
一度実施した研修を録画して、オンデマンドで視聴し、コンテンツとして有効活用できること。
モンテ物産株式会社総務部 岩森さとみ 氏
私は人事と社員教育を担当していますが、2016年よりワインやイタリア語について体系的な研修を実施したいという動きがありました。それまでは、社内で講師を持ち回りとしていましたが、実際、2017年から人事制度を改定し、研修を考案していく中で、イタリア人講師を外部から月3回、コンスタントに招くのは、なかなか適任が見つからないという状況でした。
そこで情報システム担当に相談したところ、別業務で活用しているV-CUBE ミーティングならば、イタリアにいる人材を講師とした研修ができるのではないかというアドバイスをもらい、そこからはとんとん拍子に話が進みました。
現在は、ローマ在住のジュリアーノ氏に、第1、第3月曜日はイタリア各州のワインを週ごとに順番で取り上げ、第2月曜日はイタリア語についてレクチャーを受けています。
研修を欠席した人のために録画によるオンデマンド配信は、ぜひ行いたいと思っていましたが、録画した映像は、今後入社した社員の参考にもなりますので、今後、コンテンツとして蓄積していきたいと思っています。
モンテ物産株式会社総務部 情報システムマネージャー 吉澤洋二 氏
もともとV-CUBE ミーティングは、倉庫の取り扱い商品の品質管理のために導入したものです。以前は、メールと電話のやりとりによる確認方法でしたが、現在は倉庫スタッフがiPadで映し、担当者が遠隔でチェックを行っています。
研修強化の相談を受けた際、V-CUBE ミーティングのバージョンアップにより、国際間の通信品質が向上したことも把握していたので薦めたところ、教育担当のニーズに合致していたことから、研修へと活用の場を広げました。
今後は座学的な研修だけでなく、社員が出張でイタリアのブドウ畑やワイナリーを訪問した際に撮影した映像も、研修用のコンテンツにするなど、これまでできなかった内容の研修も可能になるのではないかと思っています。
モンテ物産では倉庫での品質管理にV-CUBE ミーティングを導入していたが、機能的に海外とのやり取りも可能であることから2017年4月よりローマ在住の講師と日本各地の営業拠点をつないで各種研修を開始するなど、活用範囲を拡大している。
国内複数ヶ所の倉庫において、取り扱い商品に入庫時の外装・ラベル不良など発生した際の確認については、今まで倉庫のスタッフがデジタルカメラで撮影し本社の担当部署に画像を送信していた作業を、iPadで撮影した画像を送信することで、あらゆる角度からの確認も含めタイムリーに行えるようになった。
また現場作業指示など、倉庫ごとに実際に訪問し行っていたことも、V-CUBEミーティングによって遠隔からでも可能になり、移動時間の削減やリアルタイムでの管理が実現できた。
人事制度を改定し、イタリアワインの社内認定資格の取得を職位要件に設定。その資格取得のため第1月曜日と第3月曜日はワインについての研修、第2月曜日はワインに関するイタリア語の研修をローマにいるイタリア人を講師としてWeb会議で実現。
東京本社だけでなく札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡、千葉の各拠点も同時接続し、質の高い研修を全社員へ行えるようになった。
他の業務との兼ね合いで、研修に参加できなかった社員や、社内認定資格の取得試験前に研修内容を復習したい社員は、録画された研修の映像をチェックできる。社内のイントラだけでなく、自宅の端末からも録画映像を視聴できるので、自分の都合にあわせて利用できる。
ブドウ畑やワイナリーに出張に行った社員が、iPadなどで撮影してきた動画を、社員の研修用コンテンツとするなど、研修の質向上を図る。
各拠点での採用は、本社の人事部門が管轄しているため、人事担当が各拠点に面接のために移動するケースを、遠隔による面接で解消 。