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クラウドPBXの料金はどれくらい?内訳とケース別のプラン例を紹介

作成者: 山本脩太郎|2024.10.22

クラウドPBXは、従来のPBX設備をクラウド上で提供するシステムです。物理的な機器を社内に設置することなく、インターネット回線による通話を可能とするため、初期費用を抑えつつ、柔軟なスケーラビリティを持つ点が強みといえるでしょう。

企業の通信インフラとして注目されるクラウドPBXは、導入を検討する企業が増加する一方で、料金体系の詳細については不明確な方もいるかもしれません。

本記事では、クラウドPBXの基本的な料金の内訳や具体的な料金プラン例を紹介するとともに、従来型PBXとのコスト面での違いを詳しく解説します。これからクラウドPBXの導入を検討する方は、ぜひ参考にしてください。



クラウドPBXの基本料金の構成要素

クラウドPBXの基本料金は、主に「初期費用」「月額料金」「通話料金」「アドオン・オプション料金」の4つの要素で構成されています。

それぞれの費用の内容と料金の目安は次の通りです。

項目

内容

料金の目安

初期費用

システム導入の初期設定費用やアカウント作成、デバイスの設定・インストールなどにかかる費用

数万~数十万円

(サービスや規模により変動)

月額料金

クラウドPBXの基本利用料を指し、内線通話や基本的な管理機能が含まれる

1ユーザーあたり1000~3000円

(ユーザー数や内線数により変動)

通話料金

国内通話、国際通話、固定電話宛、携帯電話宛の料金など、通話にかかる通信費

定額制プランや従量課金制プランがある

アドオン・オプション料金

国内050番号や国内0ABJ番号の追加、録音、自動音声、CRM連携などの機能追加にかかる費用

サービスや機能ごとに変動

クラウドPBXの料金プランには、企業の規模やニーズに応じた複数の選択肢があります。コスト効率の高い導入を実現するためにも、料金体系をしっかり把握した上で、最適なプランを選ぶことが大切です。

クラウドPBXの料金プラン例

クラウドPBXに移行した場合、毎月どの程度の費用感を想定しておけばよいでしょうか。ここでは、ブイキューブが代理店として提供するクラウドPBX「Zoom Phone」を例に、料金プランを紹介します。

Zoom Phoneの料金プラン例

Zoom Phoneの料金プランには、以下の4種類があります。

 

 

Pro

Japan Regional Plan Unlimited

Global Select Plan Unlimited

Common Area

1ライセンスあたりの月額換算(税別)

国内050番号の発番

×

×

×

国内0ABJ番号の発番

×

×

×

内線番号の発番

外線発信

従量制

国内無制限

国内無制限

従量制

モバイルデバイスでの使用

×

 

・Pro

クラウドPBXの基本機能のみを備えたプランです。個別の番号は発番せず、外線発信も従量制なので、電話業務の少ない部門や業務に向いています。

 

・Japan Regional Plan Unlimited

ライセンスごとに「国内050番号」を発番するプランです。営業部門など、社外で電話を使用する頻度が高い場合に適しているでしょう。

 

・Global Select Plan Unlimited

「国内0ABJ番号」の発番が可能なプランです。現在使用している番号の引き継ぎ(ナンバーポータビリティ)にも対応しています。

 

・Common Area

従来の固定電話機能のみが使えるプランなので、他のプランと比較して機能に制限があります。

 

ライセンスを追加せずに、「国内050番号」や「国内0ABJ番号」を発番するオプションなども選択可能です。

導入ケース別の料金プラン例

クラウドPBXの導入時は、企業規模やニーズに応じて複数のプランを組み合わせ、最適な料金を決定します。

以下は、具体的なケースごとの料金例です。

【ケース1】

社内の営業チーム(全5人)にクラウドPBXを導入


・「03」から始まる営業チーム用の部門番号を1つ共有しつつ、個人直通の「国内050番号」を5人それぞれに発番したい

【料金プランの組み合わせ】

・「国内050番号」を発番できる「Japan Regional Plan Unlimited」5ライセンス

 2350円 × 5ライセンス=1万1750円


・オプションの「国内0ABJ番号追加(ライセンス不要)」1式

 2000円



月額換算合計:1万3750円(税別)

 

【ケース2】

企業全体(全50人)にクラウドPBXを導入


・「03」から始まる代表番号1つは固定電話で送受信、その他に「03」から始まる部門番号を2つ用意したい

・個人直通の「国内050番号」は10人分、その他の40人は内線番号のみを使用し、外線は共有する「03」の部門番号を使いたい

【料金プラン】

・「国内050番号」を発番できる「Japan Regional Plan Unlimited」10ライセンス

 2350円 × 10ライセンス=2万3500円


・内線番号のみを発番する「Pro」40ライセンス

 1300円 × 40ライセンス=5万2000円


・代表番号用の固定電話に「Common Area」1ライセンス

 630円 × 1ライセンス=630円


・オプションの「国内0ABJ番号追加(ライセンス不要)」3式

 2000 × 3式=6000円


月額換算合計:8万2130円(税別)

実際の料金プランの検討は、クラウドPBXのサービス提供事業者と相談しながら決定することをおすすめします。

従来型PBXとの料金の違い

従来型の固定電話を使用した通話サービスでは、外線と内線または内線同士の接続を行う電話交換機「PBX」が、物理的な機器として社内に設置されます。

一方のクラウドPBXは、PBX機能をクラウド上に構築するため、物理的な設備が不要となるのが特徴です。

これにより、両者の料金には次のような違いがあります。

 

比較項目

クラウドPBX

従来型PBX

初期費用

物理的な設備が不要で、契約時の初期設定費用のみで済む(既存のスマートフォンなどを利用する場合、初期費用はさらに抑えられる)

機器の購入や設置、配線工事などが必要となるため、クラウドPBXに比較して初期費用が高くなりやすい

維持費用

月額サブスクリプション型の料金体系が多く、メンテナンスやアップデートの費用があらかじめ含まれる

保守費用やメンテナンス費用が別途発生し、機器の修理・交換にも追加で料金がかかる

スケーラビリティ

ユーザー数や機能を柔軟に調整できるサービスを選択すれば、追加費用を抑えやすい

新しい機器やアップグレードが必要になった際は、スケーリング費用が高額になる可能性がある

その他のコスト要因

月額料金に電気代やサーバー運用費用が含まれており、PBXの設置スペースや電気代の負担が軽い

PBXを設置する場所の確保や電気代の負担があり、機器の耐用年数に応じたコストや停電対策も考慮する必要がある

 

まとめ

クラウドPBXは月額料金や通話料が明確で、ビジネスの規模やニーズに応じた柔軟なプラン選択が可能です。また、ユーザー数や機能の調整についても、企業の成長や変化に合わせて対応できる点は重要なポイントといえるでしょう。

社内の通信システムの刷新を検討している企業にとって、クラウドPBXは魅力的な選択肢のひとつです。まずは、現在の通話サービスにかかっているコストや契約内容を確認し、クラウドPBXとの料金を比較してみてはいかがでしょうか。