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コールセンター向けクラウドPBXの選び方と導入メリットを徹底解説

作成者: 山本脩太郎|2025.01.24

コールセンターを効率的に運用するなら、クラウドPBXの導入がおすすめです。クラウドPBXを活用すると、テレワークへの対応や顧客対応品質の向上など、コールセンターにとって多くのメリットがあります。

この記事では、コールセンターでクラウドPBXを利用する具体的なメリットや、サービスの選定ポイントについて詳しくご紹介します。おすすめのクラウドPBXサービスも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。



コールセンターでクラウドPBXを利用するメリット

クラウドPBXは、コールセンターで便利に活用できるさまざまな機能を備えています。まず、コールセンターでクラウドPBXを利用するメリットについて詳しく見ていきましょう。

テレワークへの対応

クラウドPBXを使うと、インターネット経由でパソコンやスマートフォンから電話対応ができます。自宅や離れた場所などからオペレーター業務を行えるようになるため、コールセンターでも場所にとらわれない柔軟な働き方が可能です。

特に、オペレーター不足に悩むコールセンターにとって、テレワークの導入は採用の幅を広げ、人材確保につながる点も大きな魅力でしょう。

複数拠点への対応

クラウドPBXを導入すると、インターネット経由で全国の支店や拠点で統一した電話番号やシステムを利用できるようになり、一貫した顧客対応が可能となります。複数の拠点で同じ電話番号を利用できるため、「特定の拠点に問い合わせが集中して"あふれ呼"が頻発する」といった事態も防げます。

さらに、クラウドPBXの設定や管理はブラウザからサービスページにアクセスして行うため、複数拠点の一元管理が可能です。拠点ごとの電話回線工事や電話機の設置は不要で、新しい拠点の開設や移転にかかる手間やコストの削減にもつながります。

外部サービスとの連携による顧客対応品質の向上

クラウドPBXは外部サービスとの連携が可能で、これによりコールセンターの顧客対応品質を向上させることが可能です。例えばCRM(顧客管理システム)と連携させれば、着信時に顧客情報が自動的に画面に表示されるよう設定できます。オペレーターは過去の問い合わせ履歴や注文内容を確認しながら対応できるため、顧客にあわせたサポートが可能になり、顧客満足度の向上につながるでしょう。

さらに、音声認識やAIチャットボットとの連携に対応したクラウドPBXもあります。会話内容の自動文字起こしや、問い合わせ前のチャット履歴の確認などが可能になるため、対応品質や業務効率の向上につながります。

稼働状況の把握

クラウドPBXは、管理画面から電話応対に関する各種データをリアルタイムで確認できます。例えば、「オペレーターごとの対応時間」や「待機中の通話の数」などを見れば、稼働状況や通話量の正確な把握が可能です。これらのデータは、適切な人員配置やオペレーターの負荷の調整に役立ちます。

このように稼働状況を見える化し、コールセンター全体の運営効率を向上させられるのも、クラウドPBXを利用する大きなメリットのひとつです。

録音データの活用

クラウドPBXは通話内容の録音が可能で、録音データは顧客対応の振り返りやトレーニングに利用できます。例えば、優秀なオペレーターの通話を録音しておけば、そのまま新人教育用の教材として活用できるでしょう。また、クレーム発生時には上司が録音データを確認し、適切な対応を検討することも可能です。

また、録音データを自動でテキスト化させれば、研修資料やトークスクリプトの作成などにも役立ち、使用用途が膨らみます。このように、録音データはオペレーターのスキルアップや顧客対応品質の向上など、さまざまな目的で活用できます。

IVR機能による電話振り分け

クラウドPBXのIVR(Interactive Voice Response)機能を活用すると、自動音声で顧客の問い合わせを振り分けることができます。例えば、「契約に関する問い合わせは1、商品に関する問い合わせは2」といった選択肢を案内すれば、適切な部署や担当者に直接通話をつなげられるため、効率的な対応が可能です。

この機能はコールセンター内での通話転送の手間を削減できるだけでなく、迅速な対応によって顧客のストレスを軽減させる効果も期待できます。

人員増員時のスムーズな対応

クラウドPBXはアカウントで回線を管理しているため、オペレーターの増員が必要な際にはアカウントを追加するだけで対応できます。従来のオフィス電話のような電話回線工事は必要ありません。

複雑な工事が不要なため、社員数の増減にあわせて柔軟にアカウント数を変更できるのはメリットでしょう。コールセンターは期間限定で立ち上げが必要だったり、特定の時期に人数調整が必要になったり体制変更が少なくありません。コールセンターの状況に応じて体制を整えられるのも、クラウドPBXならではのメリットです。

コールセンターでのクラウドPBXの選定ポイント

クラウドPBXサービスは種類が多いため、サービス選定に迷っている方も多いでしょう。ここでは、コールセンターにクラウドPBXを導入する際にチェックしておきたいポイントを紹介するので、比較検討時の参考にしてください。

利用できる電話番号

コールセンターにクラウドPBXを導入する場合、現在の電話番号がそのまま利用できるかを確認しましょう。すべてのサービスが番号の引き継ぎに対応しているわけではないため、注意が必要です。

新規に開設するコールセンターであれば問題ありませんが、既存の電話番号が変更されると、これまでの顧客に混乱を与えてしまうおそれがあります。電話番号の変更案内などの事務作業に手間やコストもかかるため、利用できる電話番号については必ず事前に確認してください。

CRMなど外部サービスとの連携性

先述の通り、クラウドPBXは外部サービスと連携させることで、より便利に活用できます。例えば、顧客情報や問い合わせ履歴などを確認しながら対応したい場合は、CRMと連携できるクラウドPBXがおすすめです。

ただし、連携できる外部サービスはクラウドPBXサービスごとに異なる点に注意してください。すでに利用中のCRMやチャットツールなどと連携させたい場合は、既存のサービスとの連携に対応しているかどうかを必ず確認しましょう。

稼働状況の可視化と分析機能

コールセンターを効率的に運営するには、稼働状況の可視化と分析ができるクラウドPBXがおすすめです。「日によって問い合わせ件数の変動が激しい」「人が足りない・余るなど、人員配置にムラがある」といった場合は、日々の稼働状況のデータを分析することで解決策が見えてくるかもしれません。

また、オペレーターごとの稼働状況や対応品質を可視化すると、人事評価などにも活用できます。クラウドPBXを導入するなら、分析機能が充実しているかどうかもチェックしてみてください。

通話録音・モニタリング機能

通話録音やモニタリングは、コールセンターの顧客対応品質の向上やトレーニング効率の向上につながる機能です。通話の録音データは新人教育の教材として活用できるほか、クレーム発生時の状況確認にも役立ちます。

モニタリングは、通話内容を第三者がリアルタイムで確認できる機能です。上司がオペレーターの対応をチェックしたり、新人オペレーターが実際の対応を聞いて学ぶためのツールとして活用できます。

コールセンター全体の対応力を向上させたい場合は、これらの機能の有無もサービスの選定ポイントになります。

コストと導入・運用のしやすさ

クラウドPBXを選定する際には、コストと導入・運用のしやすさも確認が必要です。クラウドPBXの場合、サーバー購入費や回線工事費は不要ですが、ライセンス料・通話料金・オプション料金などのコストがかかります。これらの料金はサービスごとに異なるため、予算内で運用できるか事前に確認しておきましょう。

また、アカウントの追加や削除、稼働状況の確認など、日々の運用のしやすさも重要なポイントです。手軽に導入・運用できることがクラウドPBXの強みなので、これらの作業ができるだけ簡単に行えるサービスを選ぶことをおすすめします。

セキュリティ対策

クラウドPBXはクラウドサーバー上に顧客情報や通話録音データを保存するため、セキュリティ対策も非常に重要な選定ポイントです。情報漏洩や不正アクセスのリスクを最小限に抑えるため、セキュリティ対策に力を入れているサービスを選んでください。

具体的には、サーバーの監視や通信の暗号化、多要素認証といった対策を実施しているサービスなら、安心して利用できるでしょう。

ユーザーインターフェースと操作性

コールセンターにとって、電話システムは業務の中心となるツールです。使いづらいクラウドPBXを選んでしまうと業務効率に悪影響を与えるため、ユーザーインターフェースと操作性をしっかり確認しましょう。

操作画面がシンプルでわかりやすく、初めて使うオペレーターでも直感的に操作できるものがおすすめです。操作性に優れたサービスなら、新人オペレーターも業務をスムーズに覚えられるでしょう。逆に、操作性が悪いとオペレーターにストレスを与え、業務効率の低下を招くおそれがあるため、注意が必要です。

スムーズな通話品質と安定性

顧客対応をスムーズに行うためには、通話品質と安定性が非常に重要なポイントです。通話品質が低いと音声が途切れたりノイズが入ったりして、快適な会話ができず、十分なサポートが提供できません。このような状況は顧客満足度の低下につながり、オペレーター側にも大きなストレスを与えます。

無料トライアル期間を設けているクラウドPBXも多いため、実際の通話品質と安定性を確認したうえでサービスを選ぶことをおすすめします。

コールセンターでのクラウドPBXのサービス例

最後に、コールセンターにおすすめのクラウドPBXサービスを3つご紹介します。

Zoom Phone

Zoom Phoneは、高い通話品質が特徴のクラウドPBXサービスです。Zoom PhoneはWeb会議サービスのZoomと同じ通信技術を使用していて、多少のパケットロスがあっても問題なく通話ができます。ノイズ抑制性能にも優れていて、コールセンターにとって欠かせない通話品質をしっかりと担保できるのが大きなメリットです。

さらに、IVRや通話録音、モニタリングや高度な分析など、コールセンターの業務効率や対応品質の向上につながる機能も多く備えています。トライアルも可能なので、通話品質や操作性を確認したい方はお気軽にお問い合わせください。

BIZTEL コールセンター

BIZTEL コールセンターは、本格的なコールセンターをスピーディに構築できるサービスです。コールセンター業務に特化しており、待ち呼や入電状況、オペレーターごとのステータスなどをリアルタイムでわかりやすく確認できます。また、各種CRMとの連携や現在の電話番号の継続利用も可能です。

MiiTel

MiiTelは、電話やWeb会議などの会話をAIで解析するサービスです。通話内容をリアルタイムで文字起こしできるため、途中からのモニタリングでも状況を把握しやすく、適切なフォローが行えます。会話内容の要約や顧客の感情分析にも対応しているため、高度な分析機能を求める方におすすめです。

まとめ

クラウドPBXは、コールセンターの運営を効率化するために欠かせないツールです。「新たにコールセンターを開設する」「既存のコールセンターの電話システムを入れ替えたい」といった場合には、クラウドPBXの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

クラウドPBXサービスは多岐にわたるため、機能や操作性、コストなどを比較して、自社に最適なものを選びましょう。本記事で紹介した選定ポイントを参考に、クラウドPBX選びを進めてみてください。