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日本でもZoom Phoneの販売が開始!法人電話の今と契約方法を紹介

作成者: 山本脩太郎|2024.02.15

Zoom Phoneとは、インターネットを介して電話ができるクラウドPBXサービスです。Web会議システムで知られるZoomが開発・提供しており、日本でも2021年10月より提供が開始されました。

テレワークをはじめとした多様な働き方への対応や、コスト削減を目的として日本企業でも導入が進んでいます。

本記事ではこのZoom Phoneの日本での販売状況・利用状況に加え、具体的な機能や日本で導入が進んでいる背景について解説します。ブイキューブでZoom Phoneを契約する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Zoom Phoneとは

Zoom Phoneとは、Web会議システム「Zoom ミーティング」で知られるZoomが提供するクラウド電話サービスです。クラウド電話とはインターネットを利用して通話ができる仕組みで、IP電話機に加えてパソコンやスマートフォンからも会社の電話番号で発着信ができます。

クラウド電話は通話品質が悪いというイメージがあるかもしれませんが、Zoom PhoneはWeb会議で培った高い技術を採用し、常にクリアな音声で通話が可能です。詳しくは後述しますが、基本の電話機能に加えてモニタリングなど便利な機能を多く備えているのも特徴です。

クラウド電話サービスはライセンス契約となるのが一般的で、さまざまな規模の導入ケースに対応できます。Zoom Phoneも、全社での一括導入から営業・カスタマーサポートといった部署単位での導入まで、多様な導入事例があります。

Zoom Phoneの導入が進む背景

ここでは、Zoom Phoneの導入が進んでいる3つの背景について見ていきましょう。

コスト削減・既存PBXの老朽化

Zoom Phoneは電話機能をクラウドサービスとして提供しており、自社でPBXを購入したり電話回線工事を行ったりする必要はありません。自社でPBX本体を保有しないため、管理やメンテナンスもサービス提供事業者に任せられます。このように手間をかけずオフィス電話を導入・運用できるのが、Zoom Phoneのメリットです。

PBXを含む電話設備の耐用年数は6年とされていて、老朽化した既存PBXは新しいものに交換しなければなりません。その際、新たにPBXを購入するのは手間やコストがかかります。そのため、手軽かつ低コストで導入できるZoom Phoneが選ばれているのです。

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf

テレワーク・ハイブリッドワークへの対応

Zoom Phoneを導入すると、オフィス電話の機能をパソコンやスマートフォンから利用できるようになります。そのため、テレワークやハイブリッドワークへの対応を目的にZoom Phoneを導入するケースも少なくありません。

従来のオフィス電話はオフィスでしか電話を受けられず、テレワークやハイブリッドワーク推進の足かせになっていました。「テレワークを導入したのに、電話対応のために必ず誰かが出社しなければならない」という職場もあるでしょう。

パソコンやスマートフォンからオフィス電話が使えるようになれば、自宅などオフィス以外の場所からでも代表番号での発着信や電話の取り次ぎが可能です。オフィスに人がいなくても電話対応ができるため、社員はテレワークやハイブリッドワークを選びやすくなります。

チームでの情報共有・スキルの標準化

Zoom Phoneには録音などの便利な機能が多く、これを活用することでチームでの情報共有やスキルの標準化が目指せます。

例えば状況報告の通話を録音しておけば、他のチームメンバーがそれぞれ都合の良いタイミングで聞くことができ、情報共有にかかる手間を削減できます。また、成績の良い営業社員やオペレーターの通話を録音しておくと、話し方や提案内容の教材として活用が可能です。

ほかにも通話相手に聞こえないように社員にアドバイスや指示ができる「ウィスパリング」など、従来のオフィス電話にはないさまざまな機能を備えています。このように単なる電話としてだけでなく情報共有や教育に活用できるのも、Zoom Phoneが選ばれている理由のひとつです。

Zoom Phoneの機能

先述の通り、Zoom Phoneには多くの機能が備わっています。ここでは、具体的にどのような機能が利用できるのかを見ていきましょう。

通話転送

Zoom Phoneは、一般的なオフィス電話と同様に通話を転送することができます。Zoom Phoneに用意されている転送方法は、次の3つです。

  • 打診転送:転送が完了するまで保留にする方法。転送する前に転送先の相手と通話ができる。
  • ブラインド転送:指定の電話番号に転送し、すぐに通話を切る方法。
  • ボイスメールへの転送:指定した電話番号のボイスメールに通話を転送する方法。

自動転送

自動転送は、特定の着信を他の電話番号に自動で転送できる機能です。例えば、「特定の取引先からの着信を、担当部署の代表番号や担当者個人の番号に転送する」といった使い方ができます。

また、営業時間・非営業時間・休日などを任意で設定し、着信した時間によって転送設定を変えることも可能です。例えば、「営業時間外の着信には自動アナウンスを流し、ボイスメッセージに自動転送する」などの設定ができます。

モニタリングダッシュボード

モニタリングダッシュボードは、音声通話の全体的な品質を確認できる機能です。Zoom Phoneでは音声品質を5段階で評価し、高品質と低品質の通話の割合などをグラフでわかりやすく表示します。また、特定の内線や通話の品質データを個別に確認することも可能です。

外部サービス連携

Zoom Phoneは、次のような外部サービスとの連携に対応しています。

  • Zoom for Salesforce
  • Microsoft Teams
  • Google Workspace
  • Slack
  • Gong for Zoom Phone

これらの外部サービス連携を活用すると、各サービスの画面から直接電話をかけたり、通話の文字起こしや分析をしたりできます。

モニタリング・ウィスパリング

Zoom Phoneでは通話モニタリング機能として、ウィスパリングが用意されています。ウィスパリングとは、通話相手に聞かれることなく社員やオペレーターにアドバイスや指示が出せる機能です。この機能は、次のようなシーンで活用できます。

  • 新入社員の電話対応を先輩社員がサポートする
  • 高度な問い合わせに対する回答を専門スタッフがサポートする

Zoom Phoneの日本での販売状況・利用状況

Zoom Phoneは、2019年アメリカでサービスがはじまり、日本では2021年10月からサービス提供を開始しました。

アメリカはコロナ禍前での運用開始でしたが、日本でのサービス開始時期は新型コロナウイルス感染症による影響が大きかった時期です。基本的に出社勤務が中心だった日本でも、テレワーク、ハイブリッドワークを導入する企業が増え、電話もクラウド化する流れがありました。

さらに、もともと日本でのZoomのシェアは60.2%、1日の延べ参加人数は300万人以上で、Web会議システムとしてZoomを採用する企業が多かったため、日本のZoom Phone利用者数は2022年6月末時点で約6万ユーザーと急拡大しています。

日本でZoom Phoneを利用するためには、Zoom Phone公式サイトから問い合わせ、購入をするほか、ブイキューブを始めとする代理店を通じて契約する方法もあります。代理店を通じて購入すると、代理店から各企業に最適なプランの提案やシステム設計、導入サポートなどのサービスを受けられるのが魅力です。

また、代理店購入ではZoomから直接購入するときには利用できない請求書払い(銀行振込)が利用できるようにもなるため、代理店を通じて契約するメリットは大きいでしょう。

参考:ZVC JAPAN佐賀社長に聞く「Zoom Phoneなら電話も会議もスムーズZoomが掲げる新戦略」|日本経済新聞

Zoom Phoneの価格

ブイキューブが提供するZoom Phoneのプランと価格は、以下の通りです。(2024年9月時点)

プラン

月額換算1ライセンスあたり

プラン内容

Zoom Phone Pro

  • 基本のクラウドPBX機能

Zoom Phone

Japan Regional Plan Unlimited

  • クラウドPBX機能
  • 国内050番号
  • 日本国内無制限発信

Zoom Phone

Global Select Plan Unlimited

  • クラウドPBX機能
  • 国内0ABJ番号
  • 日本国内無制限発信

Common Area

  • 固定電話向けのカスタムPBX機能

※全て税別

※ご契約には5ライセンス以上かつ年間契約が必要です

Zoom Phoneの契約方法

先述の通り、ISDNの廃止による通信方法の切り替えや、テレワーク時の電話対応における利便性向上は、企業にとって喫緊の課題となっています。

ここでは、Zoom Phoneの代理店であるブイキューブにてZoom Phoneを契約する方法を紹介します。主な流れは、以下の通りです。

  • 導入の対象部署を決める
  • プランを決める
  • ライセンス数を決める
  • 見積書の確認・契約

導入の対象部署を決める

はじめに、Zoom Phoneの導入対象となる部署やチーム、人を決めます。Zoom Phoneのようなクラウド電話は「営業部だけに導入する」「電話対応が多い社員のみ対象とする」ことが可能です。業務上、電話対応が必須かどうか確認をしながら、予算に応じて導入対象となる組織・チームを決めましょう。

もちろん全社を対象として、すべての電話をZoom Phoneに切り替えるケースもあります。社内外の会議で日常的にZoom Meetingsを利用している企業であれば、まったく知らないクラウド電話に切り替えるよりも、全社導入のハードルが低いのが利点でしょう。

なお、導入対象の部署を決める際は、導入担当だけでなく、現場社員の意見をヒアリングしながら検討を進めるようにしてください。

プランを決める

Zoom Phoneのプランには、「Zoom Phone Pro」「Zoom Phone Japan Regional Plan Unlimited」「Zoom Phone Global Select Plan Unlimited」「Common Area」の4種類があります。主な機能は以下の通りです。

 

Pro

Japan Regional Plan Unlimited

Global Select Plan Unlimited

Common Area

1ライセンス

あたり(税別)

月額換算

月額換算

月額換算

月額換算

発番する番号

なし

国内050番号

国内0ABJ番号

なし

外線発信

従量制

国内無制限

国内無制限

従量制

内線発信

パソコン・スマートフォンでの利用

×

通話録音

×

Zoom Meetingとの切り替え

×

※ご契約には、5ライセンス以上かつ年間契約が必要です。

 

「Zoom Phone Pro」「Zoom Phone Japan Regional Plan Unlimited」「Zoom Phone Global Select Plan Unlimited」の3つのプランは、機能面での差は大きくありませんが、電話番号の発番の有無と発番される番号の種類が異なります。

「Zoom Phone Global Select Plan Unlimited」プランは、番号ポータビリティに対応しているので、既存の電話番号を継続利用したい場合に有効です。

「Common Area」は、従来の固定電話の役割のみに対応するプランです。そのため、モバイル利用などの機能は制限されます。その他、番号の追加や国際電話が無制限となるオプションの選択も可能です。

ライセンス数を決める

Zoom Phoneを利用するには、ユーザーごとにライセンスが必要となります。参考までに、5ライセンスで契約すると仮定した場合のプラン選択例を紹介します。

【国内0ABJ番号1つを代表電話として共有し、各自の内線番号のみで対応する場合】

総務部など、個人ごとの直通番号は不要で、主に内線を利用する管理部門などにおすすめです。

プラン

ライセンス数

番号付与イメージ

Zoom Phone Global Select Plan Unlimited

1

「03」などで始まる番号1つを全員で共有し、それぞれの内線番号5つが付与される。

Zoom Phone Pro

4

【通話頻度が高く、国内050番号を個人ごとに割り振っておきたい場合】

営業部など、各自で番号を保有しつつ、代表番号も持っておきたい場合におすすめです。

プラン

ライセンス数

番号付与イメージ

Zoom Phone Japan Regional Plan Unlimited

5

「050」で始まる番号と内線番号が、各5つずつ付与され、別途「03」などで始まる代表番号も1つ追加される。

国内0ABJ番号追加オプション

不要

見積書の確認・契約

プランやライセンス数が決まったら、代理店から見積書を受け取って内容に間違いがないか確認します。見積書を確認するタイミングで、具体的な導入スケジュールや、社内周知のために必要な準備などもあわせてチェックしておきましょう。

とくに、Zoom Phoneの導入日にトラブルが起きないよう、事前準備が必要不可欠です。社員へのマニュアル説明やトラブル時の対応者の選定、問合せ方法を決めた上で、社内で解決できなかった際の問合せ先の確認なども忘れずに行いましょう。

なお、具体的な機能の説明やシステム設計、導入までのスケジュールについては、Zoom Phone代理店のブイキューブがワンストップでサポートをいたします。お気軽にご相談ください。

まとめ

Zoom Phoneは2020年に日本でサービスが開始され、多くの企業で導入されています。コスト削減やテレワーク対応などを目的に導入するケースが多く、外部サービス連携やウィスパリングなど便利な機能も多く備わっています。

そのため、Zoom PhoneのようなクラウドPBXを導入するメリットは大きいでしょう。特に、電話を使用するためだけに出社が必要となっている企業は、Zoom Phoneの利用を検討してみてはいかがでしょうか。