Zoom Phoneのようなクラウドベースの電話システムは、パソコンやスマートフォンから利用できるのが大きな特徴です。しかし、従来の固定電話機を使い続けたいという従業員の声もあり、電話システムの切り替えを迷っている担当者の方もいるでしょう。
この記事では、Zoom Phoneの固定電話利用について詳しくご紹介します。クラウドベースの電話システムを固定電話から利用したいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
Zoom Phoneはクラウドベースの電話システムですが、アナログ電話機やIP電話機などの物理的な固定電話でも利用可能です。
ただし、アナログ電話機を直接Zoom Phoneに接続することはできません。アナログ電話機でZoom Phoneを利用するには、インターネット回線につなぐためのATA(Analog Telephone Adapter)というデバイスが必要です。
一方、IP電話機はインターネット回線を使った通話に対応しているため、ATAを介さなくてもZoom Phoneを利用できます。
現在利用しているアナログ電話機をそのまま使いたい場合、前述のATAを活用すればZoom Phoneと接続できます。ただし、Zoon Phoneの活用の幅を広げたいなら、Zoomが公式にサポートしているIP電話機の導入も検討してみてください。
IP電話機ならインターネット回線と接続できるため、Zoom Phoneとシームレスな連携が可能です。Zoom Phoneでは特定のメーカーのIP電話機を推奨しており、公式でサポートしています。
以下は、Zoom Phoneが認定する固定電話機の一例です。導入時の参考にしてください。
メーカー |
特徴 |
モデル |
Poly |
Polycomブランドで知られる、高品質なビジネス用IP電話機 |
CCX 400、CCX 500 など |
Yealink |
手頃な価格で信頼性の高いIP電話機 |
VP59、MP54 など |
Zoom Phoneの固定電話利用が適しているケースとして、次の3つが挙げられます。
それぞれのケースについて、以下で詳しく見ていきましょう。
まず、「操作に慣れている固定電話機を使い続けたい」「一部の従業員が固定電話の切り替えに抵抗を示している」といったケースが考えられます。この場合は、ATAを利用することでZoom Phoneの導入後も従来の固定電話機をそのまま使い続けられます。
操作方法の変更がないため、業務に与える影響を最小限に抑えられる点がメリットです。従業員は電話システムが切り替わったことを意識することなく、従来の業務フローを維持できます。
フロントデスクや受付など、常に物理的な電話機が必要な場所では、IP電話機を利用してZoom Phoneに接続する方法が一般的です。IP電話機は従来の固定電話と操作感が大きく変わらないため、電話機を切り替えても受付スタッフの戸惑いは少ないでしょう。
高性能なIP電話機なら、Zoom Phoneが提供する多彩な機能を活用できます。自動応答やウィスパリングなどさまざまな機能が備わっているため、利用したい機能に対応したIP電話機を選ぶとよいでしょう。
コールセンターやサポートデスクのように電話応対が頻繁に行われる部署では、物理的な電話機の使用を希望する従業員も多いでしょう。このような場合は、IP電話機やアナログ電話機の導入が選択肢になります。電話応対が中心の部署は電話機の操作感が業務効率に直結するため、従業員の意見や業務の特性を踏まえて最適な電話機を選びましょう。
Zoom Phoneは高度な分析機能やCRMツールとの連携などにも対応しており、これらの機能を最大限に活用するためにパソコンでの利用もおすすめです。通話にヘッドセットを利用すれば電話応対中も両手が自由に使え、パソコン画面で顧客情報を確認しながら対応するなど、利便性が向上します。
必要に応じて、固定電話からパソコンへの移行も検討してみてはいかがでしょうか。
Zoom Phoneは固定電話での利用にも対応しているため、クラウドベースの電話システムに切り替えても従来と変わらない操作感で電話を使用できます。Zoom Phone認定のIP電話機もあるため、選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
ATAを介せば、既存のアナログ電話機も利用可能です。本記事で紹介した通り、Zoom Phoneはアナログ電話機・IP電話機・パソコンとさまざまなデバイスで使用できるため、それぞれの業務や従業員の希望を踏まえて最適なものを選びましょう。