Zoom Phoneはパソコンやスマートフォンからオフィス電話の機能を利用できるツールで、テレワーク中でもスムーズな電話応対を可能にする機能が多く搭載されています。Web会議システム「Zoom」との相性も良いため、Zoomを活用中の企業には特におすすめです。
この記事では、テレワークにおけるZoom Phoneのメリットと、導入時の注意点について詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Zoom Phoneとは、Web会議システム「Zoom」と同じアプリケーション上で利用できるクラウドPBXシステムです。Web会議・電話・チャットをひとつのアプリケーションでシームレスに利用できるため、すでにZoomを利用している方なら直感的に操作できるのが魅力です。
Zoom Phoneは、Web会議で培った技術をもとに、高い通話品質を維持しているのも特徴です。ノイズ抑制機能にも優れており、快適な通話を実現できます。
Zoom Phoneにはテレワークで便利に使える機能が多く提供されているため、テレワーク対応を目的にクラウドPBXを導入したいと考えている方には特におすすめです。ここでは、テレワークにおけるZoom Phoneのメリットについて詳しく見ていきましょう。
Zoom Phoneは、固定電話だけでなくパソコンやスマートフォンからも利用できます。デバイスがインターネットに接続されていればどこからでも利用できるため、テレワーク中でもオフィスと同様の電話応対が可能です。
また、Zoom Phoneは通話をそのままZoom ミーティングに切り替える機能があるため、パソコンやスマートフォンから使用すると利便性がさらに向上します。テレワーク中は音声だけでなく画面や資料を共有しながらやり取りをしたいシーンも少なくないため、パソコンから電話を利用できるのは大きなメリットでしょう。
Zoom Phoneは、従来のオフィス電話と同様に通話の転送が可能です。パソコンやスマートフォンに対しても通話を転送できるため、テレワークで相手が離れた場所で仕事をしていても、問題なく取り次ぎができます。
また、「電話中」「ミーティング中」などが表示されるプレゼンス機能が提供されており、相手の状況を確認してから電話を取り次げるのもメリットです。
テレワークの導入を検討する際、代表電話の応対が課題になることは多いです。「代表電話応対のために必ず誰かが出社しなければならない」というケースもあり、テレワークの足かせになるケースが見受けられました。Zoom Phoneはパソコンやスマートフォンからオフィスの代表番号による受発信が可能なため、電話応対のためだけに出社する必要はありません。
Zoom Phoneは電話回線をアカウント単位で管理するため、利用人数の増減があってもアカウントの追加・解約で柔軟に対応が可能です。例えば、新入社員の入社や会社の合併で電話回線の大幅な追加が必要になった場合でも、Web上でライセンスを追加するだけで対応できます。電話回線の工事も不要なため、電話システムの管理者はリモートでオフィス電話システムの拡張が可能です。
Zoom Phoneは、着信に対する自動処理の設定ができます。例えば「時間帯や担当者の在席状況に応じて最適なチームや担当者に自動転送する」「営業時間外はボイスメッセージを受け付けて担当者にメールで通知する」といった対応が可能です。この機能によってテレワーク中でも重要な電話の取りこぼしを防ぎ、応対品質の向上につなげられます。
Zoom Phoneのメリットとして、柔軟なカスタマイズが可能になる点も挙げられます。例えば、特定の通話を特定の時間帯にのみ受け付ける設定をしておけば、各部署の業務体制やテレワーク実施状況に応じた個別のニーズにも対応できます。
具体的には、「サポート部門は営業時間外の着信を全て自動応答にし、営業部門は休日の着信も指定の担当者に転送する」といった対応が可能です。部署によって対応方針が異なる企業にとっては、大きなメリットでしょう。
Zoom Phoneはメリットが多い一方で、デメリットや注意点もあります。ここでは、テレワークにおけるZoom Phoneのデメリット・注意点を3つ紹介するので、チェックしておきましょう。
Zoom Phoneはクラウドサービスのため、通話品質はインターネット回線に大きく依存します。回線が不安定な場合や通信が混雑する時間帯には、音声が途切れたりノイズが発生することがあるため、注意してください。
テレワークに切り替える際は、コワーキングスペースや在宅時などの通信環境が十分に整っているかどうかを確認して、必要に応じて会社がモバイルWi-Fiを貸与するなどの対応を行いましょう。オフィスで使用する際も、複数名が同時にインターネット回線を使用しても通話品質に影響がないか、事前に確認しておくと安心でしょう。
Zoom Phoneはインターネット回線を使用するため、セキュリティ上の懸念が伴います。通信データは暗号化されていますが、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクがゼロになるわけではありません。特にテレワーク中は外部ネットワークを利用する機会が多いため、仮想プライベートネットワーク(VPN)を構築して通信を保護するなど、追加セキュリティ対策が必要です。
また、従業員がリスクの高い行動を取らないよう、セキュリティ教育も求められます。例えば、「公衆Wi-Fiに業務端末を接続しない」「ZoomアカウントのIDやパスワードは適切に管理する」といったルールを定め、従業員に周知徹底しましょう。
クラウドベースのシステムであるZoom Phoneは、既存のアナログ電話回線や従来のPBX(企業内の電話交換機)との互換性が低い場合があるため、移行には注意が必要です。この場合、Zoom Phoneへの移行時に新しい設備やネットワーク環境を構築する必要があり、対応に多くのコストや時間がかかる可能性があります。
特に、大規模なオフィスや複雑な電話システムを持つ企業では、Zoom Phoneの導入時に既存システムの見直しや再構築が必要となるケースも少なくありません。そのため、Zoom Phoneを導入する際は、コストや工期を含む十分な計画を立てておくことが重要です。
Zoom Phoneは通話品質に優れたクラウドPBXシステムで、テレワーク中に便利に活用できる多彩な機能が揃っています。Web会議システムのZoomと同じアプリ上で通話ができるため、すでにZoomを活用中の企業には特におすすめです。
テレワークの導入や実施率の向上を目指す場合は、ぜひZoom Phoneの導入を検討してみてください。