新型コロナウイルス禍において、3密(密閉・密集・密接)を避けるために、オンライン上でセミナーを開催するウェブセミナー、通称「ウェビナー」を開催する企業が増えています。
ウェビナーは、講演会や研修だけでなく、新商品の説明会や就活イベントでも活用されており、企業の新しいイベントの開催方法として定着しつつあります。
そんな中、注目を集めているのがZoom社(Zoom Video Communications, Inc)が提供する「Zoomウェビナー」です。Zoomウェビナーは、最大で10,000名の参加者を含む大規模セミナーをオンラインで開催できるツールです。
本記事では、Zoomウェビナーの機能や料金プランといった基本的な情報から、Zoomのオンライン会議ツール「Zoomミーティング」との違いについて解説をしていきます。
自社でZoomウェビナーの導入を検討している、またどのウェビナーツールを導入すべきか迷っているという企業のご担当様は、ぜひ参考にしてください。
Zoomウェビナーとは?気になる料金や機能
Zoomウェビナーとは、簡単にオンラインセミナーを開催できるサービスです。正式名称は、Zoomビデオウェビナーです。
1対N型のウェビナーやオンラインイベントに便利です。「Q&A機能」や「チャット機能」を備え、視聴者からのセミナーに関する質問や内容をリアルタイムで確認し、コミュニケーションを取りながら進行できます。
オンライン会議ができる「Zoomミーティング」の有料プランを契約して、追加機能として「Zoomウェビナー」を選択すると、誰でも簡単にウェビナーを開催できるようになります。
Zoomウェビナーには、「ホスト」「パネリスト」「視聴者」の3つの役割があり、セミナーの開催者である企業の担当者はホストとなり、セミナーの作成や画面に表示するパネリスト(登壇者)を指定できます。
ユーザーからは、接続の安定性に高い評価を受けており、大規模なセミナーでも、クリアな映像や音声で途切れることなく通信が可能。円滑なセミナー開催ができるので、中小企業〜大企業におすすめのウェビナーツールです。
Zoom ウェビナーの料金
オンライン会議ツールである「Zoomミーティング」は無料ライセンスで利用できますが、Zoomウェビナーを利用するためには、まずは有料プラン(プロ・ビジネス・エンタープライズ)の契約が必須となります。プロプラン・ビジネスプランはZoomウェビナーオプションを追加いただくことで利用が可能です。エンタープライズプランの場合はウェビナーは標準装備されているので、アドオンの追加だけでご利用いただけます。
Zoomウェビナーの代表的な機能
続いて、Zoomウェビナーの代表的な機能について解説をしていきます。
画面共有
ホストのPCやタブレットの端末の画面を視聴者と共有できます。パワーポイントなどの資料を見せながらウェビナーを進行が可能です。
なお、共有している画面にポインターを表示させたり、テキストや手書きの線を描いたりできるので、視聴者の理解を深めたいときに便利な機能になっています。
Q&A機能
視聴者からの質問があった場合、スレッド形式で回答できます。質問内容に関しては、CSVでエクスポート可能です。
投票機能
「投票」を利用すると、最大で25個までの質問を作成し、視聴者にアンケートを取ることができます。アンケート結果は自動で集計されるので、ウェビナーの評価などに有効に活用できます。
レポート作成
Zoomウェビナーでは、参加者リストやアンケート結果・Q&A・入退室の情報など、詳細なデータをレポーティングし、CSVでダウンロードできます。
誰がいつ入室しどんな質問をしていたかを記録できるので、ウェビナー後のマーケティングや、ウェビナー自体の改善に繋げられます。
Zoomウェビナーの特徴
ここからは、Zoomウェビナーの詳しい特徴について見ていきます。自社の利用ニーズと照らし合わせて、導入の是非を検討をしてみると良いでしょう。
専用の機材なしでウェビナーを開催できる
Zoomウェビナーを開催は、カメラやマイクが内蔵されているPC・タブレット・スマホなどの端末機器があれば行うことができます。専用の機材を必要としないので、Zoomの有料プランを契約すれば、すぐにウェビナーを開催できます。
ただし、端末に内蔵されているカメラやマイクは画質が低いケースや、集音性能が悪く音質が悪いケースがあります。映像や音声にこだわりたい場合は、外付けのカメラやマイクを別途用意すると良いでしょう。
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オンデマンド視聴でセミナーの使い回しができる
開催したセミナーを録画することで、リアルタイムでセミナーに参加できなかった視聴者も空いているタイミングで後日、視聴するオンデマンド視聴が可能です。
視聴者はURLをクリックし、氏名やメールアドレスといった基本情報を入力するだけですぐに視聴を開始できるので、より多くの人にセミナーに参加して欲しいという企業の場合は非常に便利な機能であると言えるでしょう。
Q&A機能で視聴者とインタラクティブなセミナー開催が可能
ウェビナーは、どうしてもホストやパネリストが淡々とセミナーを進行していくイメージがありますが、ZoomウェビナーはQ&A機能が備わっているので、インタラクティブなセミナー開催が可能です。
セミナーの視聴者は、セミナー内容に関する質問や疑問をテキストで送ることができます。匿名で送信ボタンを押すと、名前を明かさずに質問ができるので、活発な議論を促すことにも繋がります。
FacebookやYouTubeでのライブ配信が可能
ウェビナー開催前に設定を行うことで、ワンクリックで「Facebook Live」や「YouTube Live」でライブストリーミング配信ができます。
YouTube Liveはライブストリーミングがそのまま自動保存されるので、配信後にすぐに映像の公開が可能。YouTubeにもセミナーの様子を公開したいという企業の場合、非常に便利な機能です。
ブイキューブが提供するZoom
Zoomの代理店であるブイキューブではZoomミーティングのプロプランを月額1,600円〜 / IDから利用できます。ウェビナーをオプションで利用できるプランや、標準搭載したプランも。安心のサポート付きで請求書払いにも対応し、企業のウェビナー導入を後押しします。詳細はこちらから。
Zoomウェビナーの活用シーン
Zoomウェビナーは、1対N型のウェビナーやオンラインイベントに有効です。具体的な活用シーンをご紹介します。
大きく分けて、社外向けと社内向けのイベントの2種類あります。
社外向けイベント
Zoomウェビナーでは、多人数接続が可能で、Q&Aやチャット、アンケート機能により双方向のコミュニケーションを取りやすいため、社外向けのイベントに活用できます。
たとえば以下のような説明会にZoomウェビナーを利用し、多くの参加者に届けることができます。
- 商品説明会
- 採用説明会
- オンラインセミナー
- 遠隔地を結んでの講義
先ほどご紹介したとおり、FacebookやYouTubeでのライブ配信も可能なため、より多くの参加者を集客することを考えるのであれば、外部ツールでの同時配信も検討してみてください。
また、離れた場所からでもパネリストが参加できるため、遠隔地にいる講師をゲストに招いたオンラインセミナーや講義も開催できます。
社内向けイベント
社内向けのイベントにもZoomウェビナーを活用できます。たとえば以下のような全社イベントに利用できます。
- 研修
- 入社式
- 全社総会
本社と支社を繋いで合同の研修を開催したり、入社式を行ったりできます。Zoomミーティングでは、イベントのメインではない社員の顔も表示されるので、大人数での開催には向いていません。
Zoomウェビナーを利用すれば、入社式や総会で注目されるべき社員にスポットライトが当たるように配信できます。他の社員はチャットから積極的に参加できます。
Zoomウェビナーは配信者がひとりの場合でも簡単に大規模なセミナーを実施出来るため、今まで会議部屋として利用されていた会議室のレイアウトを見直し、ウェビナー専用ルームとして活用している事例もあります。実際の利用事例について知りたい方は、「【Zoom事例まとめ】会議・イベント・学校の授業・ウェビナー開催などシーン別に紹介」もご覧ください。
Zoomウェビナーの利用の仕方
では、Zoomウェビナーをどのように利用するか、利用方法をかんたんに解説します。
開催する手順
Zoomウェビナーを開催する場合、まずはウェビナーの開催予約を行います。
Zoomのウェブポータルから、トピックや開催日時、アンケート内容などの詳細を設定します。「登録」の項目を「必須」に設定しておくことで、ウェビナーに参加する際にメールアドレスと名前を登録させることができます。
また、参加者の登録フォームをカスタマイズすることもできます。あらかじめ用意された質問項目だけでなく、オリジナルの質問を追加して、参加者の属性をより詳細に把握することも可能です。
詳細設定では、Q&A機能を利用するか、投票・アンケートを利用するか、「実践セッション」で事前にホストとパネリストだけが動作確認やリハーサルを行うか、参加時に認証を求めるかなどを設定していきます。
これらの設定が完了したら、イベントページから申し込んだ参加者に対して、案内メールを送信します。視聴URLだけでなく、視聴までの流れを記載するとより親切でしょう。
ウェビナーの数日前、数時間前には、リマインドメールを送りましょう。Zoomウェビナーの設定画面から、自動で送信できます。
参加する手順
Zoomウェビナーに参加する手順はとても簡単です。
イベント主催者から送られてきたURLをクリックするだけで参加できます。参加にあたり、メールアドレスと名前を入力する場合もあります。
アプリもしくはWebから参加できるため、インターネットに接続されたパソコンやスマホがあれば、どこからでも参加可能です。
ZoomウェビナーとZoomミーティングの違い
ZoomウェビナーとZoomミーティングは、非常に機能が似ているので、どこが違うのか分からない方も多いと思います。
実は、Zoomミーティングでもウェビナーを開催すること自体は可能です。しかし、参加者全員の映像や音声が、画面に表示されてしまうといったデメリットがあり、本格的なウェビナー開催には適しません。
ここからは、詳しくZoomウェビナーとZoomミーティングの違いを解説していきます。
機能 | Zoomウェビナー | Zoomミーティング |
---|---|---|
画面共有 | ◯ | ◯ |
映像の表示 | ホストとパネリスト | ◯ |
視聴のみの参加 | ◯ | × |
最大参加人数 | 最大10,000名以上 | 〜1,000名 (無料ライセンスの場合:〜100名) |
チャット | ◯ | ◯ |
Q&A機能 | ◯ | × |
ファイル送信 | × | ◯ |
ブレイクアウトルーム | × | ◯ |
Zoomミーティングは、無料プランで利用ができるので、コストをかけずにウェビナーを開催したいというニーズをお持ちの企業で使用されることがあります。
しかし、視聴のみの参加ができないので、参加者全員の映像や音声が表示されてしまいます。小規模のセミナーであれば良いのですが、10名を超えるような中規模〜大規模セミナーの場合、登壇者であるパネリストの映像が小さく表示されてしまいます。
資料やホワイトボードを使用してセミナーを進行する場合は、文字が小さくなってしまうといったデメリットが生じます。
またZoomミーティングには、Q&A機能がないので、チャットで質疑応答を行わなければならず、パネリストが質問を見逃してしまう可能性も十分に考えられます。
自社内で少人数で行う勉強会や研修であれば、 Zoomミーティングでも代用が可能ですが、外部の参加者を招く場合など、本格的なセミナーを開催したいと考えているのであれば、Zoomウェビナーの導入が必須と言えるでしょう。
Zoomウェビナーは、Zoomミーティングでは利用できないCRMやオンライン決済との連携も可能なので、セミナーを開く際はZoomミーティングではなく、ぜひZoomウェビナーをご利用ください。Zoomウェビナーを実際に開催する際の手順について詳しくは「Zoomでオンラインイベントを開催!事前に押さえておくべき運営ノウハウ集」で解説していますので、参考にしてください。
他のウェビナーツールと比較しても、Zoomウェビナーは運用コストが安く高機能
Zoomウェビナーは、最大接続人数・初期費用・月額料金どれをとっても、他のウェビナーツールよりも優れていると言えます。下記の表は、代表的なウェビナーツールとの比較した表です。
ウェビナー比較 | 最大接続人数 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|---|
A社 | 〜300人 | 30,000円 | 30,000円〜 |
B社 | 〜500人 | 98,000円 | 48,000円〜 |
Zoomウェビナー | 最大10,000人以上 | 無料 |
2,000円〜 / ホスト |
他のウェビナーツールの最大接続人数が300人や500人なのに対し、Zoomウェビナーは最大10,000人と桁が明らかに違います。そのため、大規模なセミナーやイベント開催にも対応できます。
料金面で見ても、他社でかかる導入コストは無料、月額も1ホスト2000円と低コストです。
Zoomウェビナーは、価格や機能面で優れているだけでなく、新型コロナウイルス禍でユーザー数が爆発的に増えたため、ユーザー自身がZoomの操作方法に慣れているというメリットがあります。
ウェビナー参加時にトラブルが発生しにくく、操作方法に関するノウハウの記事も多いため、企業のZoomウェビナーへの導入ハードルを後押ししているという側面もあるでしょう。
はじめてのZoomウェビナーの導入には、運用フローの設計・自社に合わせたマニュアル作成を手伝ってくれるサポート体制を整えよう
実際にZoomウェビナーを導入するための手順を解説していきます。今回は、Zoomの販売代理店である「株式会社ブイキューブ」が提供するZoomウェビナー の導入方法をご紹介していきます。
なぜブイキューブ社のZoomウェビナーがおすすめなのか?
Zoomが導入できるだけでなく、テレワークをうまく自社に導入するためのコンサルティングやシステム運用のフロー設計・自社に合わせたマニュアルの作成など、Zoomをうまく活用するためのサポートが受けられます。
また、Zoomの導入にかかる月額費用も安いのが特徴。Zoom有料プランの最低価格※に挑戦しています。
※Zoom社による直販を除く再販(リセラー)サイトにおいて公表されている価格との比較による
「Zoomの運用ノウハウがない」「テレワークを本格化したいけれども、経験がなく不安」「できるだけ安くZoomを導入したい」と考えている企業様におすすめです。
導入方法
Zoomの導入方法は、いたって簡単です。
- ブイキューブのZoom提供ページにアクセス
- プロ / ビジネス / エンタープライズから適切なプランを選択
- 「ご購入手続きへ」もしくは「お問い合わせ」ボタンをクリック
- 会社名・メールアドレス・導入予定時期・予算状況などをフォームに入力
- 「送信」ボタンをクリック
フォームへの情報入力と送信ができたら、株式会社ブイキューブのスタッフから、ご担当者様のメールアドレス宛に「申込書」が送付されます。
申込書に必要事項を記入し、押印を行いメールで送信をすると、株式会社ブイキューブのスタッフからZoomの利用に関するメールの案内がされます。
Zoomの導入に関する不明点や、テレワークに関して不安な点について、プロのスタッフからサポートを受けることができるので、Zoomの導入を迷われている方は、ぜひ利用をおすすめします。
Zoomウェビナーに関するQ&A
Zoomウェビナーに関するよくある疑問について、説明をしていきます。
視聴者の顔が映ることはありますか?
ウェビナーの視聴者の顔が映ることはありません。そのため視聴者のプライバシーが守られます。ただし、必要に応じてホストが視聴者をパネリストに指定できます。この場合は、視聴者の映像や音声が映し出されることになります。
利用料金の支払い方法は?
Zoomの有料プランの支払いは、請求書払いのみとなります。Visa・Mastercard・Discover・American ExpressのクレジットカードをもしくはPayPalで決済ができます。PayPalを利用することで、銀行口座からの引き落としも可能です。
また、先ほどご紹介したブイキューブ社のZoomウェビナーの場合は、請求書払いのみ、となります。
Zoomウェビナーとマーケティングオートメーションの連携は可能?
Zoomウェビナーは、主要なマーケティングオートメーションツールやCRMシステムと連携させることができます。ウェビナーの招待URLをMAツールから配信することや、ウェビナーの視聴者情報をMAツールで取得できるようになります。
ウェビナー開催も含めたリードナーチャリングをMAツールで一元管理し、効率化したいという企業にもZoomウェビナーは適していると言えるでしょう
【連携可能な主なツール】
- Marketo
- Eloqua
- Pardot
- Salesforce
- Kaltura
- Panopto
まとめ|Zoomウェビナーは、中規模〜大規模セミナーの開催におすすめ
本記事では、Zoomウェビナーとは何かといった基礎的な情報から、具体的な機能面の特徴、導入方法について解説してきました。
Zoomウェビナーは、専用機器の導入が不要な上に、プラン契約やアカウント作成をすると、すぐにでもウェビナーを開始できる手軽なツールです。
また、最大で10,000名に配信が可能で、大手企業が開催する中規模〜大規模セミナーにも十分対応できるウェビナーツールになっています。
新型コロナウイルス禍において、新しいセミナーの開催方法を模索しているという企業におすすめのツールであることは間違いありません。
よくある質問
Q.通常のZoomとZoomウェビナーは別のツールなのでしょうか?
A.Zoomウェビナーとは、簡単にオンラインセミナーを開催できるサービスです。オンライン会議ができる通常のZoomミーティングで有料プランを契約し、追加機能として「Zoomウェビナー」を加えることでウェビナーを開催できるようになります。詳しくは「Zoomウェビナーとは」で解説しております。
Q.Zoomウェビナーにはどのような活用用途がありますか?
A.たとえば社内開催の場合、研修や入社式、全社総会で利用されています。社外に向けたイベントだと、商品説明会や採用説明会、オンラインセミナー、遠隔地を結んでの講義が想定されます。詳しくは「Zoomウェビナーの活用シーン」で解説しております。