クラウドPBXの特徴、導入ステップをまとめて紹介
テレワークやハイブリッドワークをはじめとした働き方の多様化が進む中、コミュニケーションの方法やツールも変化しています。特に近年では多くのサービスがクラウド化され、いつでもどこからでも簡単にアクセス、利用できるようになりました。
オフィスの電話ツールも例外ではなく、クラウドPBXの導入が多くの企業で進んでいます。
本冊子では、クラウドPBXの概要や特徴、実際に導入する際の検討事項などをまとめました。
2023.08.04
オフィスで内線や、代表電話にかかってきた電話を受けるためのオフィス電話は、従来オフィスに設置された電話回線を利用することが一般的でした。そのため、オフィス電話を利用するためには、オフィスに出社しなければならず、テレワークを導入しても電話業務を行うためだけに出社が必要な企業も少なくありません。
こういったとき、スマートフォンをオフィス電話として活用する方法が便利です。オフィス電話をスマートフォンで使えるようにすると、テレワークや外出中でも内線を使用できるようになります。
また、今やスマートフォンの保有率は極めて高く、20~49歳の各年齢階層で約9割が所持している状況です(総務省「令和3年通信利用動向調査」)。そうなると、従業員が所持しているスマートフォンを業務で使用してもらうBYOD(Bring Your Own Device)という手法も可能でしょう。企業側で従業員全員分の端末を購入する必要がなく、経費削減につながります。
この記事では、スマートフォンをオフィス電話として利用するための方法、メリット・デメリット、サービスの選定ポイントなどについて解説します。
テレワークやハイブリッドワークをはじめとした働き方の多様化が進む中、コミュニケーションの方法やツールも変化しています。特に近年では多くのサービスがクラウド化され、いつでもどこからでも簡単にアクセス、利用できるようになりました。
オフィスの電話ツールも例外ではなく、クラウドPBXの導入が多くの企業で進んでいます。
本冊子では、クラウドPBXの概要や特徴、実際に導入する際の検討事項などをまとめました。
スマートフォンをオフィス電話として利用するための方法の一例として、以下の3つについて紹介します。
クラウドPBXでは内線システムであるPBXをクラウド上に構築したものです。クラウド上にあるPBXにそれぞれアクセスしてオフィス電話を利用することになるため、自宅やサテライトオフィスなどインターネットに接続できる場所であればどこでも電話できるようになります。クラウドPBXはさまざまな企業が提供していますが、基本的にスマートフォンでも利用可能です。
PBXをクラウド化するため、内線電話をはじめ、03や05から始まる地域の番号(0ABJ番号)を利用できるサービスもあります。
VoIPアプリやソフトフォンアプリなどの通話アプリとは、IP電話機能を使用できるスマートフォンアプリです。IP電話とはインターネット回線を通じて音声通話をするもので、通話用のアナログ回線は使用しません。
IP電話の電話番号は050から始まるものだけではなく、通話アプリでも0ABJ番号を使用可能です。クラウドPBXとインターネットを通じて利用する点は同じですが、通話アプリはインターネットを介して通話するもの、クラウドPBXは内線システム交換機をクラウド上で利用するためのもの、といったところに違いがあります。
スマートフォンをオフィス電話として利用すると、企業にとってさまざまなメリットが得られます。
オフィス電話をスマートフォンで使えるようにすれば、社内に電話機などの端末を置かなくても済みます。そのため、電話機にかかる設置費用やメンテナンス費用の削減になるでしょう。また、基本的に電話回線を設置して通話料を支払っていくよりも、クラウドPBXやアプリの通話料や月額料金のほうがコストはかかりません。ランニングコストの削減にも繋がるでしょう。
電話回線をオフィスに設置する場合、出社しなければオフィス電話は使用できません。しかし、スマートフォンでオフィス電話を使えるのであれば、出先や自宅でも電話業務ができるようになります。オフィス電話を使うためだけに出社する従業員を用意する必要はありません。出社していないときでも顧客からの電話にすぐに対応できるため、離席による機会損失も防げます。
固定電話ではなくスマートフォンを利用することにより、通話機能だけではなくWeb会議なども同じ端末から使用可能です。また、サービスによっては、録音、文字起こし、通話内容分析など多彩な機能が付随しているものもあり、通話するだけでなく業務効率アップや通話内容の質向上も見込めます。
スマートフォンでオフィス電話を使用するときは、電話番号を増やすときも工事は必要ありません。インターネットを介して設定を変更するだけで、電話番号の数の増減やプランやオプションの変更ができます。
また、SFAやCRMといったソフトウェアと連携できるものもあります。電話の通話内容を顧客情報として結びつけたり、営業支援に活用したりするような、柔軟な使い方も可能です。
スマートフォンによるオフィス電話は便利なものであり、テレワークを導入する企業が多い状況に合ったものです。しかし、導入後の使い方にはいくつかデメリットや注意点もあります。ここでは、どのような点に注意して使わなければならないのか解説します。
スマートフォンによるオフィス電話は、インターネット通信を介して通話します。そのため、自社のインターネット環境が悪い、インターネットを使用する端末が多く混雑している、といったときはどうしても通話品質は落ちます。専用回線がある固定電話による通話より、音声が途切れる、遅れて聞こえる、途中で通話が切断される、といったことは起きやすいでしょう。
顧客対応などで電話を使用するときは、通話品質が高いクラウドPBXサービスやアプリを使用することが必要です。
スマートフォンの通信で電話すると、データ通信量がかかります。オフィスや自宅のWi-Fiで接続できますが、外出先で使用するときは契約しているプロバイダのモバイルデータ通信を使用します。
ソフトバンクによると、SkypeやLINEなどのアプリを使用した通話では、56時間で1GBを消費します。従業員が外出先で長時間電話することを想定すると、毎月利用できるデータ量が多いプラン、もしくはデータ無制限プランに加入する必要が出てくるでしょう。
スマートフォンでオフィス電話を使用するときは、インターネット通信を利用します。そのときに適切なセキュリティ環境を整えないと、通話内容の盗聴や個人情報の漏洩が起こるかもしれません。オフィスのインターネット環境の設定を適切にするのは当たり前ですが、テレワークで利用するならば従業員の自宅のインターネット環境も整えなければなりません。
また、クラウドPBXやアプリを使用するときは、基本的にIDやパスワードを入力してログインします。IDやパスワードが流出すると、外部の人間にオフィス電話を使用するリスクが生じます。そのため、従業員一人ひとりが適切にID、パスワードを管理するよう周知徹底が必要です。
スマートフォン対応オフィス電話を選ぶときには、自社の利用状況や解決すべき課題を明確にし、それに合ったものを探します。この章では、スマートフォン対応オフィス電話の選定ポイントをいくつか紹介します。
スマートフォン対応オフィス電話にはさまざまな便利な機能があり、利便性を求めるとたくさんの機能が使えるものを選びたくなります。しかし、機能が多く使えるものはその分コストも上がりがちです。初期費用、月額料金として使用できるコストの上限を設定し、その範囲内でサービスを選んでください。
月額料金は抑えめでも、必要な機能をオプションとして追加していくと予算オーバーになることもあります。コストを考えるときはそれぞれのサービスのオプションについても考慮することが必要です。
スマートフォンによるオフィス電話は拡張性、柔軟性が高い分、どのプランやオプションを選べばいいのか分かりにくい可能性もあります。そういったときのために、契約前から相談できるサポート体制があると安心でしょう。
導入後、使い方が分からない、機能を使いこなせないといったことはよくあります。社内にオフィス電話に詳しい人材がいない企業では、手厚いサポート体制があるところがおすすめです。
サポート内容が電話やメールのみの場合、サポートを受けるまでに時間がかかるかもしれません。顧客対応や商談で電話を使う企業だと、電話が使用できないのは大きな損失になります。そのため、営業時間中はすぐにサポートを受けられる体制があるサービスがおすすめです。
自社のインターネット環境を整えることで、セキュリティ性を高めることはできます。ただし、インターネット上のサービスを利用する場合、サービス提供側がデータ管理などを行います。利用者側としてはサービス提供側がどのようにデータを扱うのか関与はできません。
そのため、適切にデータ管理を行い、セキュリティ対策を行っているサービスを選ぶことが重要です。通信方式は何か、サーバは閉域かどうかなど、セキュリティに関する項目も比べてみてください。
インターネットサービスを活用すれば、オフィス電話を固定電話ではなくスマートフォンで持ち歩くことができるようになります。今までは電話対応だけに出社が必要だった企業でも、完全テレワークに移行できるでしょう。
スマートフォン対応オフィス電話には、固定電話には無い機能もあり利便性、柔軟性が高い使い方も可能です。コストや機能、サポート体制を見比べ、自社にあったサービスを選んでください。
テレワークやハイブリッドワークをはじめとした働き方の多様化が進む中、コミュニケーションの方法やツールも変化しています。特に近年では多くのサービスがクラウド化され、いつでもどこからでも簡単にアクセス、利用できるようになりました。
オフィスの電話ツールも例外ではなく、クラウドPBXの導入が多くの企業で進んでいます。
本冊子では、クラウドPBXの概要や特徴、実際に導入する際の検討事項などをまとめました。