音声ライブ配信を超低遅延&低開発コストで可能に
声劇プラットフォーム「ボイコネ」を実現した「Agora」
スマートフォンを通じたエンターテインメントサービスを提供するエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ(NTTソルマーレ)。2020年8月に正式リリースした「ボイコネ」は、声劇のライブ配信を可能にするプラットフォームだ。配信者は声だけで劇を演じるため、ライブ配信中の遅延を最小限までなくすことが開発時の最優先課題だった。導入した「Agora」は、音声通話SDKとして配信者同士はもちろん、リスナーとの遅延も最小化させ、アバターの設定や、配信者と視聴者が相互にコミュニケーションがとれるオプション機能まで可能に。従量課金なので、サービス運営コストの最小化も実現した。
声劇アプリの開発における課題
ライブ配信時の遅延を最小化
配信者は声だけで劇を演じ、台詞を発するタイミングや「間」(ま)が大切なため、コンマ数秒まで遅延をなくす必要があった。
アプリ開発・運用のコストを抑えたい
自社サーバーなどの長期的な運用まで含め、サービスの開発・運用におけるトータルコストを抑える必要があった。
サービススケールの拡大にも対応したい
将来的なサービスのスケールアップも見据え、大規模なライブ配信にも耐えるSDKを探していた。
「Agora」でこう解決!
平均0.3秒の超低遅延だから 臨場感のあるライブ配信
「Agora」は独自のプロトコルで平均0.3秒の超低遅延・安定配信が可能。スムーズな双方向の音声通話を実現。
声で劇を演じる配信者が会話のリズムや微妙な「間」を表現することができ、リスナーもストレスなく視聴することができるように。
SDKの採用により長期のトータルコストを低減
「Agora」は豊富なAPIやサンプルコードにより短期間での開発が可能な上、サーバーの構築・運用も不要なSDKであるため、長期的なコストの削減にも寄与。
WebRTCやCDNを使って自社でサービスを構築・運用する必要がなく、開発コストを最小限に。
複数人による音声配信が可能で、高いパケットロス耐性
複数の声優によるコラボ配信が可能な「Agora」は、数千におよぶグループが同時に長時間の双方向通話を行っても安定して動作。パケットロスも最大70%まで耐久できる。
サンプルコードを使ってアバター設定などのオプション機能も多彩に。高いパケットロス耐性により、ユーザーの増加・スケールアップを展望することができる。
「Agora」選定のポイントは?
音声の遅延を少なくできるか?
クリアで高品質な音声を双方向に遅延なく送受信できること。
- 「Agora」は独自のプロトコルにより、平均0.3秒の超低遅延
- 複数の演者による双方向通話の様子を100万人の視聴者へ届けることが可能
開発・運用のトータルコストを下げることができるか?
長期的な運用コストまで含めた開発経費を抑えられること。
- APIの充実により開発コストを低減
- サーバーメンテナンスなどの運用コストも低減
音声通話以外のオプション機能に対応できるか?
アバターなど、ユーザーのニーズに応えるオプションを追加できること。
- APIやサンプルコードが豊富なので、配信に伴うさまざまなオプションやツールを、スマートフォン・PCを問わず実装可能
お客様の声
声劇だからこそ“音声品質”や低遅延にこだわり「Agora」を採用
弊社がリリースした「ボイコネ」は、声を使って「声劇」のライブ配信をしたり、「推しボイス」を応援したりできるサービスです。従来のラジオドラマなどは主に声優・俳優の方が演じる内容をリスナーが聴いて楽しむ、という形が一般的でしたが、「何かを演じてみたい」「一緒に作り上げたい」というユーザーが誰でも参加できるプラットフォームとして企画・制作しました。
アプリの制作段階でまず課題となったのは、ライブ配信中の遅延です。声による劇なので、劇中の「間」や会話のリズムが非常に重要になります。感覚的なものでもありますが、コンマ数秒の遅延でも、ユーザーにとってはストレスになりうるため、音声のクリアさはもちろんですが、配信者間の音声遅延、配信者とリスナー間の遅延をできる限りなくすことが、導入の要件でした。
「Agora」はそうした点で、大規模なライブ配信でも数多くの実績があり、私たちが考えているスケール感とも一致したため、アプリの制作段階で導入を決めました。リリース後もスムーズに運用できており、満足しています。
エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社
新ビジネス部 新規ビジネス企画室 グループ長 浮田 昭夫 氏
開発だけでなくサービス運用まで含めたトータルコストが決め手
音声通話SDKである「Agora」はWebRTCと互換性があるため、SFUサーバーを自社で用意して維持・管理する必要がなく、CDNの構築・運用も不要なので、サービスを短期間に開発できたと感じています。
また、従量課金型のSDKであることも、私共のサービススケールを考えたときに導入しやすい点でもありました。自社サーバーをメンテナンスしながらサービスを運用していくことと比較すれば、長期的に見たトータルコストは「Agora」が最も低くなると考えました。
加えて、「Agora」はサンプルコードが豊富なので、アバターを設定したりオプション機能を多彩にできることも、ユーザーのニーズに応えられ大きく評価しています。今後はボイスチェンジ機能を実装して一人二役を演じられるようにするなど、ユーザーのさまざまなニーズに応えられるようにサービスを展開していければと思っています。
エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社
新ビジネス部 新規ビジネス企画室 プロデューサー 清原 康介 氏
NTTソルマーレ様における「Agora」の活用法
NTTソルマーレが2020年8月に正式リリースした「ボイコネ」は声劇のプラットフォームアプリ。最大5人で声劇を演じることができ、シナリオの選択から劇のライブ配信までアプリひとつで楽しめる。また、配信者は配信時にアバターも設定可能。リスナーはライブ配信にコメントや「エール」を送ることでキャストを応援できる。アンケートやキャストへの「お題」など、配信者と視聴者が相互にコミュニケーションすることができるオプション機能も充実している。
声劇プラットフォームアプリ「ボイコネ」の概要
超低遅延のライブ配信アプリ
ルームの作成からシナリオの選択、声劇のライブ配信まで、「ボイコネ」のアプリひとつで実施できる。
デバイスは、スマートフォン・PCを問わず、配信にはアバターを利用するので、顔出し不要。
台本となるシナリオは豊富に用意されており、オリジナル声劇を気軽に実施・配信することができる。
豊富なシナリオを選択
配信者は、豊富に用意されたシナリオの中から、演じたいものをピックアップでき、ワンストップで声劇を行うことができる。
また、自身が考えたオリジナルシナリオを投稿することもできる。
声劇をライブ配信
最大5人でワイワイ声劇を演じられる機能が「声劇ライブ」。配信にはアバターを使うので、顔出し不要となっている。ライブ配信のため、感想のやりとりもリアルタイムで行える。
フリートーク配信
自由なテーマで30分間のフリートークをすることも可能で、ユーザーはそのまま声劇ライブへ移行できる。
トークは、最大5人でのマルチライブ配信に対応。