超低遅延の映像配信SDK「Agora」の採用によりアーティストによるライブ配信を実現
ファンサイトやファンクラブの企画・開発・運営などを手掛ける株式会社Fanplus。アーティストグッズのオンライン販売システム開発・運営などでも豊富な実績を持つ。2020年6月にリリースしたライブやイベントの生配信視聴アプリ「FanStream」では、アーティストとユーザーをつなぐライブ映像配信のために豊富なAPIとサンプルコードを持つSDK「Agora」を採用。導入にあたっては、国内正規代理店のサポートが容易な実装を可能にした。
従来のライブ配信における課題
ライブではありながら映像、音声が遅延
遅延によりアーティストとファンのコミュニケーションがスムーズに行えないケースが発生しがち。
アーティストが気軽に配信できない
映像と音声をインターネット経由で接続・共有する既存のシステムでは、音声がハウリングしたり切れたりといったトラブルが発生。
開発や運用のコストが大きい
不要な機能まで搭載されたツールでは、導入・維持コストが高い。使いこなせないことによるサポートで、さらにコストがかかる。
「Agora」でこう解決!
低遅延の映像で実現した双方向コミュニケーション
「Agora」はWebRTCと互換性があり、独自のプロトコルによって平均0.3秒の超低遅延・安定配信を実現。
1対nの配信だけでなく、グループのアーティストがそれぞれの離れた場所からスマートフォンなどでセルフィー配信する「n対n」のライブ配信も可能に。
シンプルなUI/UXによりセルフ配信が容易に
SDKは、HLSやFlashを使わず簡単に実装できるので、UI/UXにも配慮したアプリを構築することで配信者が簡単に生配信をできるように。
HLSやFlashによる既存システムでの配信では、特殊なソフトや機材が必要だが、「Agora」の組み込みによるブラウザで配信可能に。特別な準備物が必要なくなり、気軽にセルフ配信ができるようになった。また、パケットロス耐久性も70%までのため通信が途切れにくい。
サンプルコードやAPIにより短期間、低負荷での実装を実現
サンプルコードやAPIが豊富なため開発の工数を低減でき、コストも抑えることができる。
映像のライブ配信など、必要な機能を容易に実装できるSDKであるため、低コストでの導入、運用が可能に。
「Agora」選定のポイントは?
映像、音声の遅延を少なくできるか?
ライブ配信の映像や音声を遅延なく送受信できること。
- 独自のプロトコルにより平均0.3秒の超低遅延を実現
n対nの配信がデュアルストリームで可能か?
1対nだけでなくn対nの配信が安定してできること。
- ライブ双方向通話の様子を「コラボ配信」として100万人の視聴者へ届けることが可能
- デュアルストリーミングにも対応
低コストで活用できるツールであるか?
容易に実装でき、アプリの開発や運用の負荷を低減できること。
- APIやサンプルコードが豊富なので、配信に伴うさまざまなオプションやツールをスマートフォン・PCを問わず搭載
お客様の声
アーティストとファンのリアルタイムでのコミュニケーションを実現
弊社では数年前から声優やアイドル、音楽アーティストのパフォーマンスを生配信するファンサイトなどを提案してきました。そうしたなかで、単に配信を視聴するだけでなく、ファンとアーティストとの距離をさらに縮められるような、双方向のやりとりができればと考えていました。
映像やテキストコメントの送受信を遅延なく行えることも、導入の必須要件でした。その点も「Agora」を採用して非常に満足しています。従来は送受信時のタイムラグによってアーティストとのコミュニケーションが成り立ちにくい部分がありました。「Agora」はほとんど遅延せず、文字通りリアルタイムで双方向のやり取りが可能になり、視聴者の満足度だけでなく、アーティストからも「ファンとコミュニケーションが取りやすくなった」と好評を頂いています。
豊富なサンプルコードと充実のサポートで急増ニーズに対応
また、ドキュメントが豊富で、サンプルプログラムも多彩に用意されていることに加え、国内の代理店によるサポートも充実しているので、既存のシステムや新たに開発したアプリへの実装もとてもスムーズでした。先ごろリリースした生配信の視聴アプリ「FanStream」でも実装から技術検証、公式リリースまで、開発期間を非常に短くでき、新型コロナウイルスの感染拡大で急増している多くのアーティストのニーズにも応えることができています。
加えて、「Agora」は使い勝手が良く、アプリのUI・UXもシンプルにできるので、アイドルや音楽アーティストがスマートフォンなどから気軽に配信できるようになりました。その際、「1対n」だけでなく、複数のアーティストがそれぞれセルフィー配信するような「n対n」の配信もブラウザ上で可能になりました。その点も評価しています。
多くのアーティストが今後、リアル会場とオンラインでの配信をセットにして活動を進めていくと考えています。ただ、ライブの没入感という点では、やはりリアル会場に勝るものはありません。リアルな環境とは違ったファンとアーティストのつながり方をオンラインでどのように生み出していくか、「Agora」を活用しながら、今後もさまざまなアイディアを形にしていきたいと思っています。
株式会社Fanplus 取締役CTO ファンサイト技術部 部長 齋藤 磨悟 氏
株式会社Fanplus様が提供する生配信視聴アプリ「FanStream」とは?
Fanplusでは、ライブやイベントの生配信視聴アプリ「FanStream」を2020年6月にリリース。iOS/Android双方に対応した同アプリでは、ライブ配信の視聴だけでなく視聴者がアバターを設定したり、テキストコメントを送信したりすることができる。また、「ギフト」や「アクション」を配信者に送れる”投げ銭システム”も導入。アーティストとファンをつなぐさまざまなコミュニケーションの形を提案している。
ライブ配信視聴アプリ「FanStream」の概要
超低遅延のライブ配信アプリ
ライブやイベントの生配信を視聴できるアプリ「FanStream」は高解像度のライブ映像を超低遅延で視聴することが可能。単にライブ配信を鑑賞するだけでなく、さまざまなツールで双方向インタラクティブなライブを体験することができる。
ユーザーは自身のアバターを設定
視聴者であるユーザーは、自身の「アバター」を設定。アーティストも視聴者をイメージしやすく、双方の距離をより縮めることが可能に。
「ギフト・アクション」を配信者に送信
ユーザーはテキストコメントに加えて、アニメーション付きの一部有料アイテム「ギフト」や、アバターを動かしてアピールできる「アクション」をアーティストに送信することができる。
実際の活用例
渡辺美優紀(みるきー) によるFanStreamアプリでのFC会員限定オンラインイベントを開催
EXITのオンライントークライブ「EXIT”陰パリトーク~お前らとの交流~"Vol.2」をFanStreamアプリで開催