SDK「Agora」を既存のアプリに実装
多彩な「アイコン」たちとのライブトークが実現
THECOO株式会社が開発・運営しているファンコミュニティアプリ「Fanicon」。タレントやアーティスト、YouTuberやインスタグラマーといったインフルエンサー(=「アイコン」)たちとのコミュニケーションの場として、限定ライブ配信などを楽しむことができる。スタートアップ企業としてサービスを展開する同社では、ファンとアイコンとのリアルタイムビデオ通話を可能にするライブ配信SDK「Agora」をアプリに実装。工数やそれに伴う開発コストを抑制しつつ、両者のコミュニケーションをさらに密にするサービスを実現した。
従来のライブ配信ツールにおける課題
システム構築が煩雑
既存のアプリにビデオ通話機能を実装するにはシステム開発に時間と手間がかかった。
録画機能がない
ビデオ通話中の録画に対応したツールが少なかった。
開発・運用にコストがかかる
自社サーバーなどの長期的な運用まで含め、システム開発・運用におけるトータルコストを抑える必要があった。
「Agora」でこう解決!
豊富なAPIとサンプルコード
APIやサンプルコードが豊富なので、既存のサービスに合わせた柔軟なカスタマイズが可能
Flashなどを使わないSDKとして既存のWebサイトやiOS・Androidアプリにもクライアント側の実装だけで配信が可能。複雑なシステム開発の必要がなく、1日でプロトタイプを制作できた。
録画・録音にも対応
録画・録音データは自社のサーバーへ蓄積可能
環境を問わず配信に伴うさまざまなオプションやツールを実装可能なので、配信中の録画・録音はもとより、配信中のチャットや課金システムなどにも対応できる。
開発期間中は無料&料金は従量課金制
無駄のない料金体系かつ自社サーバーの構築・運用が不要なので長期的なコストも削減
WebRTCやCDNを使って自社でサービスを構築・運用する必要がなく、開発期間中は無料で利用できるので、開発・運用コストを最小限に抑えられた。
「Agora」選定のポイントは?
システム実装の時間や手間は抑制できるか?
容易に実装でき、アプリの開発や運用の負荷を低減できること。
- APIやサンプルコードが豊富なので、配信に伴うさまざまなオプションやツールをスマートフォン・PCを問わず実装可能
録画・録音に対応しているか?
ビデオ通話中の録画・録音に対応していること。
開発・運用コストを抑制できるか?
長期的なトータルコストを抑えられること。
- 「Agora」の料金は従量課金制で、開発期間中は無料
お客様の声
ファンとのビデオトーク機能を1日足らずで実装
「Fanicon」はタレントやアーティスト、ユーチューバーやインスタグラマーといったインフルエンサー(=「アイコン」)たちのファンコミュニティをアプリで提供するサービスです。
実は2017年の正式リリース以前から、アイコンたちとリアルタイムなビデオ通話ができるようなサービスができないか検討していました。既存のアプリで実現可能なツールを本格的にリサーチしていた折、米国ではそうした機能にライブ配信SDK「Agora」が多用されていることを知りました。
ただ、私どもはスタートアップということもあり、サービスを今後どれほどの規模でスケールアウトさせていけるのか、なかなか見えにくい部分もありました。また、エンジニアの数も限られているので、開発にあたっては工数を少なくできること、可能な限り運用の手間を減らすことが前提でした。
そうした点でAgoraはSDKとして理想的な条件を備えているように感じ、またファンがアイコンとの通話の様子を後で見直すことができるような「録画機能」に対応しているSDKは他社になく、録画対応の実績が豊富で安定性もあるAgoraの導入を決めました。
実際、開発段階では1日足らずでプロトタイプを制作でき、リリースまで非常に迅速につなげることができました。サンプルコードが豊富なので開発にかける時間やコストを下げつつ、長期的な運用コストも抑制することができています。
ファンにとっては、さまざまなアイコンたちと直接コミュニケーションが取れるということもあり、大きな反響を頂いています。新型コロナウイルスの感染拡大でリアル環境でのイベントが難しいため、さまざまなジャンルのアイコンの皆さんにも、コアなファンとのコミュニケーションツールとして好評を頂いています。
Agoraの実装によってサービス展開の方向性が広がったように思います。n対nの配信にも対応しているため、コラボ配信などのサービスも今後展開していければと考えています。
THECOO株式会社 開発部 城弾 氏
THECOO株式会社様における「Agora」の活用法
タレントやアーティスト、ユーチューバーやインスタグラマーといったインフルエンサー(=「アイコン」)たちの活動を、ファンが一緒に盛り上げていく会員制のファンコミュニティアプリ「Fanicon」。アプリ内限定のライブ配信やグループチャットなどを通してコアファンとのコミュニケーションを図ったり、ファン育成につなげているアイコンも多い。2020年には、アプリに「ビデオトーク機能」が追加。Agoraが実現したこの機能によって、アイコンとファンが映像と音声でリアルタイムにコミュニケーションでき、その様子は自動で録画映像が生成されるので、ファンは思い出を保存することも可能になった。
アプリ名:Fanicon
対応端末:iPhone/Android版
インフルエンサーが自分のファンコミュニティアプリを作成可能
アプリでは、限定のライブ配信や「グルチャ」が可能。さまざまなツールでコアファンとのコミュニケーションを図ることができる。
「スクラッチ機能」は、ポイント制のスクラッチクジサービス。3等は景品画像、2等はオリジナルボイス、1等はランチ会、といったようにアイコン側が景品を設定し、コアファンに対する新たな価値を提供できる。
アイコンとコアファンをつなぐコミュニケーション
2020年に新たに追加された「ビデオトーク機能」は、これまでリアルで行われていた握手会などの1対1の交流をオンラインで可能にするビデオ通話機能。
効果的な指導方法を学んだり、教え方の工夫を動画で知ることができるため、研修でも活用されている。
時間や場所を気にせず、さらに濃いコミュニケーションが可能になった。
新型コロナウイルスの感染拡大によるイベントの自粛などに伴い、ファンとのコミュニケーションをはかるツールとして利用するアイドルやアーティストが増加している。
ビデオトーク機能について
1. 秒数を指定してアイコンからファンにビデオトーク
スクラッチの景品や、バーチャル握手会の開催、誕生日のお祝い等、ファンとの1対1の交流を行う際に対象者を選び、秒数を指定して電話をかけることができる。
2. ファンのスマホにあなたから電話が届く
iPhone/Androidのネイティブ機能を利用して、ファンのスマートフォンにアイコンの名前で通話の通知が届きます。ファンが通知を開くことで通話が開始。
※Faniconから機能を呼び出すため、電話番号やLINEが見えない。
3. ビデオトーク後はビデオを自動生成&着信履歴に残る
ビデオトークは動画として残すことができるので、ファンにとって思い出を保存することが可能。また、ファンの着信履歴にはアイコンの名前が残る。