物理空間のデジタルツイン化を強力推進
高品質なボイスチャットが「Agora」で実現
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)と株式会社丹青社が共同開発している「DEJIMA Digital」。物理空間をデジタルツイン化したこの取り組みでは、バーチャル空間を舞台に、多くの人と幅広い形でコミュニケーションを深めることができる。中でもアバターと組み合わせた高品質なボイスチャットを可能にしているのは、平均0.3秒の超低遅延を実現する音声通話SDK「Agora」。開発コストを抑えつつトライアルを重ね、ハイクオリティなバーチャル空間を実現している。
従来のライブ配信における課題
アプリ開発・運用にスピード感が求められた
各種SDKの比較・選定を含め、システム開発をできるだけ迅速に進める必要があった。
サーバー負荷の低い高品質な音声通話SDKが必要だった
可能な限りサーバーに負荷をかけず、さらに低遅延で高品質な音声通話SDKを求めていた。
「Agora」でこう解決!
サーバー構築不要なので時間コストを低減
WebRTCやCDNを使って自社でサービスを構築・運用する必要がなく、クライアント側の実装だけで配信が可能なので、導入工数を削減。
サンプルコードやサンプルプロジェクトが豊富なので、開発にかかる時間コストも最小限に抑えられる。
平均0.3秒の超低遅延配信を低負荷で
「Agora」は独自のプロトコルで平均0.3秒の超低遅延・安定配信が可能。
クリアで低遅延かつサーバーに過剰な負荷をかけない。
「Agora」選定のポイントは?
システム実装の時間や手間は抑制できるか?
容易に実装でき、アプリの開発や運用の負荷を低減できること。
- APIやサンプルコードが豊富なので、アバターとの連携や配信に伴うさまざまなオプションを、スマートフォン・PCを問わず実装可能
音声の遅延を少なくできるか?
クリアで高品質な音声を双方向に遅延なく送受信できること。
- 「Agora」は独自のプロトコルにより、平均0.3秒の超低遅延
お客様の声
「Agora」実装で物理空間をデジタルツイン化
CTCでは「Innovation Space DEJIMA™」という、イノベーション創出やDXにチャレンジする大手企業やスタートアップのためのプロジェクト共創スペースを、東京・五反田で2017年10月から運営しています。ところが2020年以降は新型コロナウイルスの影響で実際に人が集まることが難しくなりました。そこで、同スペースの設計・施工に関わっていただいた丹青社さんと協議し、VR空間として「DEJIMA」をつくるプロジェクトを進めてきました。
共同開発した「DEJIMA Digital」は、従来の物理的な「Innovation Space DEJIMA」をデジタル上で再構築した空間です。実際の空間を「デジタルツイン化」し、物理的スペースとの連動や新たなコミュニケーション形態を創出する機能として設けました。そのため、入室した人がアバターで移動や会話ができることはもちろん、テキストチャットに加えて音声通話も必須だと考えていました。
「Agora」は、「DEJIMA Digital」に実装しているグラフィックエンジンの中で音声通話SDKとしてサンプルプロジェクトが公開されており、そのまま活用できると考えて採用しました。アバターとの併用などについても、すでに多くの実例があり、開発段階で特に問題になることもなく、スムーズに実装できたと感じます。
VR空間だけだと入りにくい、ハードルが高いと感じる人も多いですが、物理空間とバーチャル空間を併用し、そのハードルを下げることによって、コミュニケーションの幅を拡げることができるのではないかと思います。新規事業の創出とともに、コミュニティの創出にも活用していきたいと考えています。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 ご担当者様
「新しい体験」をスムーズに実現%
弊社では商業施設から文化施設まで、さまざまな空間づくりを幅広くお手伝いさせていただいています。コロナ禍もあり、数年前からは物理的な空間のDX、あるいはデジタルツイン化についてもさまざまなプロジェクトを進めてきました。
その一つである「DEJIMA Digital」については、いち早く新しいコミュニケーションのかたちを検証できるよう、スピード感を持って開発を進めていく必要がありました。開発段階ではコストをかけずに試用できる「Agora」は、そうした意味でも非常に導入しやすく感じました。音声のクオリティに関しても不具合なく実装できており、ネットワークへの負荷も低く、テスト実施したバーチャルイベントでも「ストレスなく新しい体験だった」「会話が弾みそう」「前のめりになるような体験で、かつ操作性もスムーズ」といった声をいただきました。
オンラインによるコミュニケーションが主流となった昨今では、人と人、人とビジネスをつなげるための「余白」が足りないのではないかと考えています。「DEJIMA Digital」はまだサービスアウトしておらず完成段階ではないため、今後もブラッシュアップを進めていきたいと考えていますが、ミーティング前後の雑談や団らんなど、本来の目的とは異なる「目的外のコミュニケーションができる場」として広く提案していきたいと思います。
株式会社丹青社 ご担当者様
「DEJIMA Digital」における「Agora」の活用法
CTCと丹青社が共同開発している「DEJIMA Digital」は、東京・五反田の「Innovation Space DEJIMA」をデジタルツイン化したオンライン環境。ニューノーマル時代に対応した企業のオープンイノベーションの創出を支援している。音声通話SDK「Agora」により、利用者は互いにボイスチャットも可能。アバターと組み合わせ、幅広い形でコミュニケーションを深めることができる。
ブラウザべースで1クリックで参加可能
「Innovation Space DEJIMA」と同じスペースが、デジタル上で体験できる「DEJIMA Digital」。ブラウザベースで使えるため、専用アプリなどのインストールが不要で、1クリックで利用をスタートすることができる。
ボイスチャットは遅延なくクリアに
アバターと連動してコミュニケーションが取れる「DEJIMA Digital」では、ボイスチャットも可能。クリアで遅延の少ない高品質な音声通話が可能となっている。