超低遅延の「Agora」が屋外でも安定した通信を可能に
遠隔臨場に必須の録画機能も容易に実装
建設現場の遠隔臨場に特化した撮影・配信システム「遠隔臨場 SiteLive」。これまで監督職員が現地で立ち会いのもと行っていた臨場確認に代わり、映像データを用いて発注者の事務所と現場をリアルタイムに接続し、発注者が承認・確認することができる。2020年10月に同製品をリリースした建設システムでは、サービスのコア機能であるリアルタイム映像の送受信にSDK「Agora」を採用した。導入の決め手となったのは、録画機能をはじめとする機能の柔軟性と、つながりやすさに加え、充実した日本語サポートだった。
遠隔臨場システム開発の課題
録画に対応している必要がある
遠隔臨場は証跡として映像を記録する必要があるため、録画機能が必須。
映像や音声の途切れにくさが必要
屋外でもつながりやすく、途切れにくい安定性が必要。
日本語によるサポート
スムーズな開発のため、日本語によるサポート体制が求められた。
「Agora」でこう解決!
録画をはじめ、さまざまなオプションに対応
APIやサンプルコードが豊富なので、環境を問わず配信に伴うさまざまなオプションやツールを実装可能
既存のクラウドシステムと連携させた録画にも対応。Flashなどを使わないSDKとして既存のWebサイトやiOS・Androidアプリ、VRシステム内にも容易に実装できる。
パケットロスへの高耐性 不安定なネット環境でも安定
最大70%のパケットロスまで耐久できる「Agora」は、不安定なネット環境にあっても遅延は2秒以下。安定した映像配信と双方向通話が可能になる。
屋外の臨場現場から映像を配信。ネット環境は一律ではないが、遅延などのストレスなく、常に安定した映像を発注者事務所と送受信できる。
専門スタッフが国内からサポート
導入に関する相談から開発段階の問い合わせまで、日本国内の専門スタッフが徹底フォロー。
正規代理店であるブイキューブの専門スタッフが開発から運用まで徹底サポート。英語でのメール問い合わせや手待ち時間がなくなり、開発スピードの向上にもつながった。
「Agora」選定のポイントは?
録画機能に対応しているか?
独自のクラウドサーバーに映像と音声を保存できること。
- 録画機能にも対応
- APIやサンプルコードが豊富なので、既存のシステムへの実装も容易
配信に安定性はあるか?
一定しないインターネット環境の中で、安定したリアルライブ配信が可能であること。
- 独自のプロトコルにより最大70%までのパケットロスに耐久
日本語でのサポートを迅速に受けられるか?
必要な時にスムーズなサポートを日本語で受けられること。
お客様の声
日本語サポートの充実を高く評価
建設現場では、発注者立ち会いのもと、使用材料の検査、完成物の品質確認などの確認を行う「臨場検査」という業務が欠かせません。新型コロナウイルス感染拡大以降、国の指針もありこの現場臨場をリモートで行う「遠隔臨場」が急速に広がっています。
2020年10月にリリースした弊社の「遠隔臨場 SiteLive」は、建設現場の遠隔臨場に特化した撮影・配信システムです。受注者は現場からスマートフォンでSiteLiveのシステムを介して映像や画像を送信し、発注者は建設現場それをPC上で確認できるので、現場に赴く必要がなくなります。
コロナ禍以前からローンチに向けて準備を進めていましたが、システム開発段階でまず行ったことは、リアルタイム映像の送受信を可能にするビデオSDKの比較選定でした。自社でゼロから開発するのはあまりにコストがかかりすぎるため、既成の製品を比較しましたが、私どもがポイントとしていたのは、録画が可能なこと、解像度の高さ、対応ブラウザの多さ、屋外でも途切れにくい安定性、開発・運用中のサポート体制が充実していることの5点でした。
特にサポート面については、海外製品の場合、サポートが必要な時に英語でのメールのやり取りが必要で、返答に数日かかることも珍しくありません。「Agora」は導入から運用段階まで日本語でのサポート体制が完備されており、迅速に開発を支援してくれるという点を高く評価し、導入を決めました。
遠隔臨場のメリットは大きく、リリース後、SiteLiveを導入していただいた企業へのアンケートでも経費や時間コストの削減につながるなどと高評価を頂いています。こうした声により一層応えていけるよう、Agoraによるリアルタイムコミュニケーションを活用しながら、弊社のさまざまなシステムと連携させるなど、今後さらにサービスの充実を図っていきたいと思っています。
株式会社建設システム 札幌開発室 小林 大介 氏
遠隔臨場に必要不可欠な録画機能が導入の決め手に
「Agora」導入の決め手となったポイントとして、録画が可能なことも挙げられます。
SiteLiveは遠隔臨場で用いるシステムであり、確実に臨場を行ったことの証跡とする意味でも、映像の録画機能は必須でした。また受発注側のいずれも、録画した映像によって現場の様子を何度でも確認することが可能になります。この録画機能に対応したSDKがなかなか見つかりませんでした。
導入したAgoraを利用し、録画映像は弊社のサーバーに自動で保存されるようにシステムを構築しました。既存のシステムに実装していく際にも、サンプルコードなどが充実しているため、大きなトラブルもなく、短期間でスムーズに開発できました。
開発中、日本語でいくつか問い合わせをしましたが、迅速に対応してもらい、さらにブイキューブの開発者ブログでも、ライブ配信やビデオ通話のチュートリアルなどが公開されており、そちらもとても参考になりました。
映像共有中の画面キャプチャ機能など、今後もシステムの細かな点をブラッシュアップしつつ、柔軟により良いシステムにしていければと考えています。
株式会社建設システム 札幌開発室 工藤 圭裕 氏
株式会社建設システム様における「Agora」の活用法
2020年10月にリリースされた建設システムの「遠隔臨場 SiteLive」は、建設現場の遠隔臨場に特化した撮影・配信システム。受注者は現場からスマートフォンでSiteLiveのシステムを介して映像や画像を送信し、発注者は建設現場それをPC上で確認する。映像や画像には、電子小黒板と呼ばれる検査日時や内容を記した黒板を同時に投影でき、資料データなどの送受信も可能。遠隔臨場の様子はすべて「Agora」の録画機能によって専用サーバーに自動保存される。「Agora」は最大70%までのパケットロスに耐久するので、インターネット環境が不安定な屋外の現場でも安定した通信を実現した。
屋外でもつながりやすく安定した通信を実現
遠隔臨場の現場は、屋外かつインターネット環境が不安定な場所が多い。そうした場所でも「Agora」は最大70%までのパケットロスに耐久するので、常に安定した通信を実現。
デバイスを問わないので、受注者側は一般的なスマートフォンから映像を送信し、発注者側もPCのブラウザだけで映像を確認できる。
映像は自社サーバーに自動で保存
同社のサービスの一つである「SiteBox」にて「電子小黒板」を転送することで、発注者は画面上で映像とともに検査内容などを記した電子小黒板を確認しながら検査を行える。
検査映像は、同社のクラウドサービス「KSデータバンク」に自動で録画・保存。工事情報共有システムと連携し、「遠隔臨場 SiteLive」で登録した検査結果を発議書類に反映することもできる。