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2026年01月07日

ピッチイベントとは?開催の目的や流れ、事例をわかりやすく解説

ピッチイベントとは?開催の目的や流れ、事例をわかりやすく解説

ピッチイベントとは、スタートアップや起業家が、投資家や企業・関係者に向けて、自社のアイデアや技術を短時間(数分~10分程度)でプレゼンテーションするイベントのことです。

本記事では、「ピッチイベントの開催を検討している企業のご担当者様」や、「登壇・参加を考えている起業家・スタートアップ企業の方」に向け、開催の目的や流れ、具体的な成功事例までを徹底的に解説します。この記事を読めば、ピッチイベントの概要や開催のステップなど、基本的なことを一通り把握できます。ぜひ最後までお読みください。

ピッチイベントとは?

ピッチイベントとは?

ピッチイベントとは、先述の通り、スタートアップや起業家が、投資家や企業・関係者に向けて、自社もしくは自身のアイデアや技術を短時間(数分〜10分程度)でプレゼンテーションするイベントのことです。イベントの目的は、資金調達・提携・認知度向上であり、アイデアや技術のあるスタートアップや起業家が投資家や資金力のある企業とマッチングすることで、ビジネス成長の加速が見込まれ、また投資家や企業は新規事業のパートナー発掘を行う機会を得る重要な場です。

さらに、質疑応答や聴衆の反応などのフィードバックを通して、アイデアや技術に対する評価ポイントや課題を確認する場としても活用できます。

そもそも「ピッチ」とは

「ピッチ」という言葉は、ビジネスのイベントにおいては「プレゼンテーションよりも短い時間で端的な説明を行うこと」や、その催し自体を指します。

そもそも「ピッチ」とは米国シリコンバレーで発祥した言葉で、「エレベーターピッチ」の略語です。「エレベーターピッチ」とは、エレベーターに乗ってから降りるまでの短い時間の中で完結するような、要点を押さえたプレゼンテーションを意味します。ただし、実際のイベントでは、エレベーターに乗っているほどの短いプレゼンではありません。

ビジネスにおいて「ピッチ」という場合には、ピッチイベントとピッチコンテストがあります。
違いは以下です。

ピッチイベント:スタートアップ企業や起業家が集まり、新規事業のアイデアを発表する場を目的とする。
ピッチコンテスト:コンテスト形式で、一番優れた事業計画のプレゼンテーションを決めることが目的。優勝など受賞した場合にのみ資金調達などが実施される場合がある。

ピッチイベントの役割

ピッチイベントの役割とは、資金調達・提携・認知度向上の場であることです。最初の文でもご紹介したとおり、そのために開催されます。

ピッチイベントの多くは、スタートアップ企業向けに行われています。投資家や多くの企業の担当者からすれば、長い時間で難しい専門用語での説明よりも、短い時間で分かりやすく要点を説明された方が投資先やビジネスパートナーを選別しやすいのです。また短い説明であることで、「もっと詳しい説明を聞きたい」=「アイデアと技術の評価を獲得した」場合には、別の場として商談というステージがあるでしょう。

ピッチイベントはメディアで取り上げられるケースが多く、参加することでサービスや技術などを紹介してもらえることがあります。ピッチイベントに登壇すれば、広告費をかけずとも、PRすることができ、認知度も向上します。

ピッチイベントとプレゼンテーションの違い

ピッチイベントとプレゼンテーションは、話す相手、時間、目的が明確に異なります。

 

比較項目 ピッチイベント プレゼンテーション
話す相手 業界に詳しくなく、興味も薄い可能性がある不特定多数の聴衆 自社のサービスに興味のある見込み顧客
時間 短時間(長くても20分程度) ピッチイベントほど厳しくない
目的 聴衆を惹きつけるストーリー、端的な内容で理解を得る じっくりと話を聞いてもらえるため、情報量が多い

 

ピッチイベントを成功させるには、短時間で審査員や聴衆の興味を引き、アイデアや技術の要点を絞って分かりやすく説明し、理解を得る必要があります。そのため、特に時間のコントロールの練習と、内容の徹底的なブラッシュアップが不可欠です。

ピッチイベントを開催するメリット

ピッチイベントを開催するメリット

ピッチイベントには、3種類のステークホルダーがいます。
この3者がWin-Winになることが、開催成功の鍵となります。

①スタートアップ企業
資金調達、認知度を高め、事業評価のフィードバックを得る機会になる。

②投資家
有望な起業家やスタートアップ企業と出会う機会になる。

③参加企業
投資先やノウハウのマッチング、オープンイノベーションの機会を得られる。

では、開催のメリットには何があるのでしょうか。

オープンイノベーションにより新たなビジネス機会が生まれる

ピッチイベントとは、言うなれば「人と人との繋がりを創出する場」です。

企業と投資家をつなぐビジネスマッチング、アイデアや技術があるスタートアップ企業と資本やノウハウを持つ大企業のビジネスマッチングを行う場はオープンイノベーションを生む機会の場です。

スタートアップ企業は意思決定が早く、ニッチな分野が得意であり、大企業は資本力があるものの意思決定のスピードが遅く、ニッチな分野には強くないという特性があります。

その双方の弱点を補完するには出会いが必要ですが、その場所こそがピッチイベントなのです。双方の弱点を補い、新しいビジネスを成長させる「オープンイノベーション」はピッチイベント最大の成果です。

スタートアップ、つまりベンチャー企業への投資や支援はピッチイベントを開催することによってスムーズに行えるようになります。

官公庁のイベントは日本経済、民間企業主催は市場の活性化が期待できる

官公庁が主催する場合、その目的は主に日本経済の活性化となります。直接的・短期的な利益を目的とせず、間接的・長期的な視野で、市場の活性化や雇用創出、税収増加、ひいては国際的競争力の強化などを期待したもので、将来を見据えた社会的に意義のある事業を求めています。地方自治体が主催する場合も同様となります。世界と戦うユニコーン企業、地域を活性化させる新進気鋭のベンチャーを作り出したいという意図があります。

民間企業が主催しているピッチイベントは、起業家やスタートアップ企業ベンチャーとの繋がりや、新しい視点でのビジネス展開を模索する目的であることが多く、また主催者によっては、新たな顧客獲得やスポンサー料や参加費による利益創出、認知拡大やブランディングも目的としている場合があります。

ピッチイベントの開催事例

ピッチイベントの開催事例

では実際にどのようなピッチイベントがあるのか、事例で確認していきましょう。今回の事例は主催が民間企業、地方自治体の外郭団体です。

ピッチイベントの開催事例:
「いい明日がくるPITCH CAMP」(登壇者5社、聴衆者数311名)

ブイキューブで実際に支援した事例をご紹介します。主催であるアスクル株式会社様がスタートアップ企業との成長と共創機会創出を目指し、ハイブリッド形式で開催したピッチイベントです。

東京の会場とオンライン合わせて311名が参加、参加者のイベント満足度平均は4.30点、登壇企業は5.00点と高い評価を獲得。登壇した5社すべてと協業検討の話が進み、事業創出につながる成果を上げることができました。

少人数という限られた体制の中でも“アスクルらしさ”を活かしつつ本格的なイベントを実現するために、イベント企画と事前準備および当日の運営・配信含め当社に委託し、本来の目的に集中したパターンです。

イベント企画・運営や演出を業者に任せることで、担当者様は事業創出につなげるコンテンツに集中できたため、高いクオリティと費用対効果がありました。

登壇企業からは、ファシリテーションや評価方法、会場の雰囲気なども高い評価となり、良い結果がでたため、アスクル社内でも好評となりました。また、社内でもアイデアを出し合うようなイベントをやってみようという声もあがっています。

 

「いい明日がくるPITCH CAMP」事例の詳細はこちら

ピッチイベントの開催事例:
介護関連ピッチイベント(登壇者数15名・聴衆者数約100名)

地方自治体の外郭団体が主催し、介護の未来に繋がる研究や業務効率向上策の知識を地域へ広めるためのリアル開催形式ピッチイベントを実施しました。

限られた予算と職員・ボランティアで、地域の課題解決のヒントを共有すべく自力で企画・運営。関係団体や企業、福祉学校などを中心に3か月の集客活動を経て開催にこぎつけました。平日開催とエッセンシャルワーカー中心という事情から集客は難航しましたが、福祉学校関係者の参加が多く、将来を期待させる活気あるピッチで会場は盛り上がりました。

少人数運営のため、当日のスタッフはトラブル対応に追われ本番を見られませんでした。また、参加者アンケートで「シフトで来られない人向けにオンデマンド配信を」という要望が多く寄せられたため、次回はハイブリッド開催を検討しています。

ピッチイベントの開催事例:
和食に合う!最高のクラフトビールはこれだ!(仮題)(登壇者数約5社・聴衆者数約270名)

日本全国に広がるクラフトビールにおいて和食に合うものを提案しあうピッチイベントです。クラフトビールの認知度向上をメインの目的としてオンライン形式で開催されました。

主催は企画からイベント会社に委託し、視聴層のリアルタイムでの視聴の難しさを考慮してオンライン形式を採用しました。またイベント開催後、動画は各クラフトビール醸造所で販促のため、録画再生され再活用されています。イベント会社の持つシステムと技術で臨場感のある画面を作り出し、本来画面からではわかりにくい「食」に関するレポートや「におい」に関するレポートを演出で分かりやすく表現し、視聴者のほとんどから「今すぐ飲みたい」という意見が集まりました。また、インフルエンサーのレシピ再現などもあり、認知度向上に一役かっています。

ピッチイベントを開催する流れ

ピッチイベントを開催する流れ

ピッチイベントを開催する流れは5つのステップがあります。

【5つのSTEP】
1:開催の目的を明確にする
2:日程や開催形式を決定する
3:審査員を選定する
4:参加企業や起業家を募集する
5:当日の進行表に沿ってリハーサルを実施する

では詳しく見ていきましょう。

STEP1:開催の目的を明確にする

何のために開催するのか、目的やテーマを決めます。
目的が決まれば、参加条件を絞ることができます。


例)

  • 東京都内や2025年内実施のように地域や実行する西暦を限定したもの
  • 特定の産業(医療、福祉、金融、教育など)をテーマにしたもの
  • SDGs、CO2削減などの国際的な目標達成を目的にしたもの

STEP2:日程や開催形式を決定する

日程については、まずは主催者が目的を果たす上で最も効果的である時期がよいでしょう。スケジュールを確認し、候補日を洗い出したあと、開催形式を検討します。開催形式は大きく分けて3種類です。

 

形式種類 内容
リアル開催 会場の一体感が生まれ、登壇者と投資家、参加者同士を繋げやすいのが特徴
オンライン開催 どこからでも参加できますが、情報を伝えるための演出などの工夫が必要。
ハイブリッド開催 リアル開催とオンライン開催のメリットを同時に提供できる。本気度の高いリアル参加者への特典配布などで、スポンサーがつく場合もある。

 

また、オンライン・ハイブリッド開催の場合、海外からも投資家に参加してもらうことができます。創業時より海外進出まで視野に入れたスタートアップには特に有用な形式です。

この時点で会場の候補は絞られます。リアル開催で行う場合には、この時点で候補の会場を見学しておくと良いでしょう。

STEP3:審査員を選定する

目的やテーマについて知見のある人物を探して審査員を依頼します。先行して業界に参入している民間企業や、大きな力を持つ大企業、専門家、そして投資家などに声をかけると良いでしょう。

登壇者に対し、的確なフィードバックができる審査員がいることでピッチイベントがより
有益なもとのなります。

STEP4:参加企業や起業家を募集する

オンラインにて閲覧可能なピッチイベントの専用ページを作成し、起業家やスタートアップ企業の参加を呼びかけましょう。

専用ページの参加応募フォームでは、プロフィールの他、プレゼンテーションの概要などを送ってもらうと参加者を選定しやすくなります。

参加者が非常に多く見込まれる際には、参加条件を多く設ける事が必要になります。

例)

  • 創業5年以内
  • 事業開始から3年以内
  • 従業員規模100名以下

STEP5:当日の進行表に沿ってリハーサルを実施する

審査員と登壇者が決まったら、イベント当日の進行表、パンフレット、プレゼンテーションのセッティング、リハーサルなどをイベント当日までに完了させる必要があります。
本番さながらの環境でリハーサルを行うことで、トラブルが起きやすい場所を事前に把握し、対策することができます。登壇者にとっても、プレゼン内容のブラッシュアップに大きな影響があります。スムーズな進行とイベントの盛り上げには、リハーサルが不可欠です。

ピッチイベントの主催企業には、登壇者や投資家だけでなく、聴衆にも満足してもらえる環境の提供が求められます。

主催企業がピッチイベントを成功させるポイント

主催企業がピッチイベントを成功させるポイント

ピッチイベントの主催企業が、イベントを成功させるポイントを簡単に解説します。成功のポイントを押さえておくことで、目的やテーマに対する効果を向上させることができます。

参加のハードルを下げる

参加においては、登壇や傍聴の参加ハードルを下げることが重要です。

登壇においては、「大規模なイベント」に見え、登壇や傍聴を躊躇してしまう場合があります。よって、少しでも「応募してもいいかな」と感じた方の不安を軽減する必要があります。

アイデアや技術があり、目的やテーマに沿っていれば登壇できるように、条件は公平に設計します。また、過去に登壇した経験があっても再挑戦できるルールなど間口を広げておくこともポイントです。

投資家や大企業などの傍聴者を多く集めるためには、申し込みの締め切り期間をできる限りギリギリまで延ばすことや会場を出入り自由にするなどの工夫が必要でしょう。

登壇者のアイデアや意見を尊重する

成功のためには、登壇者のアイデアや意見に対し、尊重することが不可欠です。「オープンイノベーション」を起こすためには、開かれた環境でさまざまな「違い」を受け入れ、「違い」の中からイノベーションを見出していく過程が重要となります。登壇者の新しいアイデアや切り口の意見を寛容に受け入れ、「さらに伸ばすにはどうしたらよいか」という目線が必要となります。

さまざまな意見や違いをお互い認め合うことが次のステージに繋がります。登壇者もクリエイティブな場であればあるほど、イベントのフィードバックから事業の大きなヒントを得ることができるでしょう。

イベントを定期的・継続的に開催する

ピッチイベントを成功に導く最大の鍵は「定期的な継続性」です。継続開催は、イベント自体の存在を社内外にアピールし、参加者を集めるために不可欠な要素となります。

年間スケジュールに組み込むことで、主催者側の開催負担は年々軽減し、経営層に対しても投資対効果の高い施策として認識されます。

参加者側にとってもスケジュールの明確化は大きなメリットがあります。開催を知ったのが直前で登壇を逃した場合でも、次回開催時期がわかれば「次こそは参加しよう」という潜在的な参加意欲と準備期間が生まれます。ここでオープンイノベーションの成功事例が出れば、イベントは起業家やスタートアップの登竜門としての認知を獲得し、主催者のブランディングにも繋がる大きな財産となります。

ただし、継続開催では改善点が見えにくくなることもあるため、その場合は企画・運営を「Oneイベント」のような専門サービスに相談することをおすすめします。

 

また、Oneイベントでは、見学会を実施することもあります。情報収集にご活用ください。

セミナー情報はこちらから

まとめ

ピッチイベントは、短い時間で要点を端的にまとめ、起業家やスタートアップ企業などベンチャーがアイデアや技術を広める機会

ピッチイベントは、短い時間で要点を端的にまとめ、起業家やスタートアップ企業などベンチャーがアイデアや技術を広める機会です。投資や連携を生む機会でもあるため、オープンイノベーションを起こし、日本経済の活性化に貢献します。

定期的かつ継続的にピッチイベントを行うことは、成功のための大きなポイントですが、企画や運営、それに係る事務作業など、主催者は多くのタスクをこなす必要があります。

Oneイベントのような、経験豊富かつトータル的なサポートがあるサービスを活用することで、自力開催では難しい開催イメージも自在に再現し、満足度の高いピッチイベントを開催できます。

「貴社らしく、貴社が求める、貴社オリジナルのピッチイベントを創っていきたい」。もし、そのようなご希望がある場合にはぜひ、お気軽にOneイベントにご相談ください。

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山本脩太郎

執筆者山本脩太郎

ブイキューブのはたらく研究部 編集長?部長? 2018年株式会社ベーシックに新卒入社。 インサイドセールスを経て、マーケティングメディアferretの編集部でインタビュー記事を中心とした企画・執筆などを担当。 同時期に数社のコンテンツマーケティング支援・インタビュー取材を経験。 2020年3月に株式会社ブイキューブに入社。

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