2023年12月14日

BGM生成AIの可能性:音楽と人工知能の融合が拓く未来

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Stable Diffusionを使用しAIで生成

近年、人工知能(AI)の進化により、様々な分野で革新的なアプローチが生まれています。その中で、音楽分野においても生成AIが注目を集めており、その一環としてBGM(Background Music)生成AIが登場しています。本記事では、BGM生成AIの可能性について探求し、未来の音楽制作やエンターテインメントにおける影響について考察します。

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創造性の拡張

BGM生成AIは、従来の制作プロセスにおいては想像しにくかった新しい音楽のアイディアやメロディを生み出すことができます。これにより、ユーザーは新しい創造的なインスピレーションを得ることができ、これが様々なジャンルの音楽に新たな風を吹き込む可能性があります。

カスタマイズと柔軟性

使用するコンテキストや雰囲気に合わせて、音楽を調整する柔軟性を有しているBGM生成AI。例えば、映画やゲーム制作において、シーンの雰囲気や感情に応じてBGMを自動的に生成し、カスタマイズすることができます。これにより、制作プロセスが効率的に進行し、同時に作品の一体感や没入感を向上させることが期待されます。

人間との共同作業

BGM生成AIは、単独で作曲するだけでなく、人間との協力によっても成果を上げることができます。AIが提案するアイディアや基本的なメロディを作曲家が拡張し、編集することで、より深い音楽作品が生まれる可能性があります。このような共同作業によって、人間の創造性とAIの計算力が相互補完し合うことが期待されます。

リアルタイム生成とインタラクティブな体験

BGM生成AIはリアルタイムで音楽を生成することができるため、インタラクティブな体験にも貢献します。例えば、ゲーム内のプレイヤーの行動や状況に応じて、BGMが動的に変化することで、より没入感のあるゲーム体験が実現されるでしょう。同様に、ライブパフォーマンスやイベントにおいても、AIがオーディエンスとのやり取りに合わせて音楽を生成することが考えられます。

BGM生成AIの開発

BGM生成AIの開発には以下のようなプロセスが必要とされています。
スクラッチ開発ではなかなか敷居が高そうです。

データセットの収集と学習:
BGM生成AIをトレーニングするために、豊富で多様な音楽データセットが必要です。異なるジャンルや雰囲気の音楽が含まれ、利用シーンに適したBGMを生成できるようになるべきです。

機械学習モデルの構築:
適切な機械学習モデルを選定し、トレーニングします。リカレントニューラルネットワーク(RNN)やトランスフォーマーなどが、音楽生成に適したモデルとして利用されることがあります。モデルのアーキテクチャやハイパーパラメータの調整が必要です。

リアルタイム生成の実現:
リアルタイム性を求められるサービスでは、ユーザーアクションに合わせてリアルタイムにBGMを生成する必要があります。モデルの推論を高速かつ効率的に行うための最適化や、遅延を最小限に抑えるための工夫が必要です。

ユーザーのフィードバックと学習:
ユーザーが生成したBGMに対してフィードバックを提供できる仕組みを組み込むことが重要です。これにより、モデルがユーザーの好みに適応し、より良いBGMを生成できるようになります。

開発ツールとデモ

Tencent CloudはBGM生成AIの開発ツールを提供予定です。
その開発ツールを活用したデモを紹介します。
WeChatのミニプログラムで「TXMusic」と検索すればデモアプリを見つける事ができます。
楽器の選択、音楽のイメージを画像でインプット、ミニゲームでランダムに音符を選択というステップでBGMが生成されます。
海外ではショート動画のBGM用に生成する等の活用事例があるようです。

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結論

音楽制作の領域において、革新的な可能性を秘めているBGM生成AI。
その創造性の拡張、カスタマイズ可能性、人間との共同作業、リアルタイム生成といった特徴は、様々な産業やエンターテインメント分野において新しい文化を築く一助となるでしょう。

 

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藤本 諭志

執筆者藤本 諭志

株式会社ブイキューブ 技術本部 Agora担当。 2007年ブイキューブ入社。 自社開発サービスであるV-CUBE セミナーの開発に携わる。現在はAgoraとTencent Cloudのプロダクト担当SEをしている。 スキル:Docker/AWS/Linux/DB/Ruby/PHP/JavaScript

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