2024年04月09日

TENCENT CLOUD DAY JAPAN 2024 イベントレポート

TENCENT CLOUD DAY JAPAN 2024 イベントレポート

Tencent Cloud Japanは2024年3月27日に渋谷でカンファレンス「TENCENT CLOUD DAY JAPAN 2024」を開催しました。
様々な基調講演や製品の展示、アフターパーティーが用意され、多くの参加者が集まりました。
本稿では、展示ブースの中からバーチャルプロダクション「RealVerse」についてレポートします。

最先端のバーチャルプロダクション

TENCENT_CLOUDDAY_JAPAN2024-01

なにやら怪しげなQRが多く埋め込まれた簡易ブースが設置されています。
このグリーンバックの設備と一般的なカメラとUnrealEngineのソフトウェアだけでリッチなVFX映像が作れてしまうのです。

TENCENT_CLOUDDAY_JAPAN2024-02
イベント当日はバーチャル空間上で渋谷の街並みや紫禁城が再現され、リッチなCG映像ができあがっていました。
また、このソフトウェアはモーションキャプチャも搭載されており、人の動きをきっかけとしてボールや壺などのオブジェクトが飛散する映像や炎などのエフェクトがかかった映像が体験できました。
ブースには多くの人が集まり興味関心が高いようすが伺えました。

既存のバーチャルプロダクションとの違い

最初に、バーチャルプロダクション設備について整理してみます。

モーションキャプチャーシステム

モーションキャプチャーは、人間の動きをデジタルデータとして捉える技術です。
バーチャルプロダクションでは、この技術を使用して、人物や物体の動きをリアルタイムでCGキャラクターやオブジェクトにマッピングします。
これにより、よりリアルなアニメーションやエフェクトの作成が可能になります。

リアルタイムレンダリングソフトウェア

リアルタイムレンダリングソフトウェアは、即座に高品質な画像を生成することができます。
これは、撮影現場での即時のフィードバックを可能にし、撮影プロセスを迅速化します。
代表的なソフトウェアには、Unreal EngineやUnityがあります。

カメラトラッキングシステム

カメラトラッキングシステムは、カメラの位置、角度、ズームなどの情報をリアルタイムで追跡し、そのデータをリアルタイムレンダリングソフトウェアに送信します。
これにより、カメラの動きに合わせてバーチャル背景が自然に動くことを実現し、実写とCGのシームレスな統合を可能にします。


簡単な概要は以上ですが、実際に設備を構築するには専門的な知識と莫大なコストがかかるイメージがあります。

Tencent Cloudの「RealVerse」

RealVerseは今までのバーチャルプロダクションよりも簡単に設備を準備する事が可能です。
主要な機能としては以下の通りです。

 

人物追跡:モーションキャプチャー設備無しで、人物の骨格を識別し、かつ人の体や特定の部位をスマートに追跡可能


インタラクティブ性:実物の人間が仮想空間(動作、ジェスチャー等)と相互作用し、コンテンツ制作の革新をサポート


優れたカメラトラッキング技術:独自アルゴリズムで、リアルタイムにカメラの迅速なトラッキングとキャリブレーションを行い、フォーカスフォロワーやキャリブレーション装置の追加購入が不要

最後に

RealVerseでは、モーションキャプチャーやリアルタイムレンダリング、カメラトラッキング技術を駆使し、従来のバーチャルプロダクション設備に比べ、専門知識やコストを大幅に削減して高品質な映像制作を可能にしています。
この新技術により、参加者から高い興味と関心が寄せられ、バーチャル空間でのコンテンツ制作の革新が期待されています。

藤本 諭志

執筆者藤本 諭志

株式会社ブイキューブ 技術本部 Agora担当。 2007年ブイキューブ入社。 自社開発サービスであるV-CUBE セミナーの開発に携わる。現在はAgoraとTencent Cloudのプロダクト担当SEをしている。 スキル:Docker/AWS/Linux/DB/Ruby/PHP/JavaScript

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