開発環境
・agora On-Premise Recording(Nodejs)
実現イメージ
今回は、4拠点まで入室する想定で、入室拠点が増えるごとにレイアウトを変化させる仕様にします。
1拠点入室時(1拠点レイアウトを適用)
2拠点入室時(2拠点レイアウトを適用)
3拠点入室時(4拠点レイアウトを適用)
4拠点入室時(4拠点レイアウトのまま)
変更したファイル
・recordManager.js
変更したファイルはGithubに公開しています。
元のサンプルソースの同ファイルを差し替えてご利用ください。
実装のポイント
1. (基本事項として)録画映像レイアウトは、setMixLayout(layout)メソッドにレイアウト(layout)を設定することで実現します。
※参考:layoutの初期設定時処理
recordManager.js
start(key, appid, channel) {
(省略)
//レイアウトの定義
let layout = {
"canvasWidth": 640,
"canvasHeight": 480,
"backgroundColor": "#00ff00",
"regions": []
}
(省略)
//(SDKに)レイアウトをセット
sdk.setMixLayout(layout);
}
・layoutプロパティ
プロパティ名 |
説明 |
canvasWidth |
映像の幅 |
canvasHeight |
映像の高さ |
backgroundColor |
映像の背景色 |
regions[] |
映像のレイアウト(配列) |
2. 録画映像レイアウトの各映像の位置とサイズは、layoutのregions[region()]に値(region())をセットすることで実現します。
※regions[]の配置イメージ
・region()プロパティ
プロパティ名 |
説明 |
uid |
入室したユーザのuid |
x |
uid映像のx軸 |
y |
uid映像のy軸 |
width |
uid映像の幅 |
height |
uid映像の高さ |
alpha |
1 (※APIリファレンス参照) |
zOrder |
1 (※APIリファレンス参照) |
3. 「実現イメージ」のようなレイアウト構成にするには、ユーザの入室判定処理(subscribeEvents)ごとにregions[]へ値(region())を動的に更新していくことで実現します。
→「On-Premise Recording(Nodejs)の録画映像レイアウト調整の実装例」を参照
On-Premise Recording(Nodejs)の録画映像レイアウト調整の実装例
前準備として、各自On-Premise Recording(Nodejs)環境をご準備ください。
※環境の作成方法は、サンプルコードのREADMEの手順に従い作成してください。
実装コード(変更箇所)
recordManager.js
subscribeEvents(recorder) {
(省略)
sdk.on("userjoin", (uid) => {
(省略)
let {layout} = recorder;
//入室拠点数(=regions[]の配列数)ごとにregions[]にセットするregionの値を更新する
switch(layout.regions.length) {
case 0: //1拠点入室時(1拠点レイアウト)
region.x = 0;
region.y = 0;
region.width = 640;
region.height = 480;
break;
case 1: //2拠点入室時(2拠点レイアウト)
//1拠点目
layout.regions[0].x = 0;
layout.regions[0].y = 0;
layout.regions[0].width = 320; //全体幅の2分の1サイズ
layout.regions[0].height = 480;
//2拠点目
region.x = 320;
region.y = 0;
region.width = 320;
region.height = 480;
break;
case 2: 3拠点入室時(4拠点レイアウト)
//1拠点目
layout.regions[0].x = 0;
layout.regions[0].y = 0;
layout.regions[0].width = 320; //全体幅の2分の1サイズ
layout.regions[0].height = 240; //全体高さの4分の1サイズ
//2拠点目
layout.regions[1].x = 320;
layout.regions[1].y = 0;
layout.regions[1].width = 320;
layout.regions[1].height = 240;
//3拠点目
region.x = 0;
region.y = 240;
region.width = 320;
region.height = 240;
//※4拠点目には背景色が適用される
break;
case 3: 4拠点入室時(4拠点レイアウトのまま)
//1~3拠点目はcase 2で設定した値をそのまま使用
//4拠点目
region.x = 320;
region.y = 240;
region.width = 320;
region.height = 240;
break;
default:
break;
}
layout.regions.push(region);
sdk.setMixLayout(layout);
});
}
動作確認
それでは動作確認してみます。
録画の実行
(各自ご準備いただいたOn-Premise Recording(Nodejs)環境にて)
- 録画を開始します。
- 1拠点目が入室します。(case 0に相当)
- 2拠点目が入室します。(case 1に相当)
- 3拠点目が入室します。(case 2に相当)
- 4拠点目が入室します。(case 3に相当)
- 録画を停止します。
- (必要に応じて/sdk/tools配下にあるvideo_convert.pyを実行し)映像と音声をマージします。
録画映像の確認
コンバート後の映像を見てみます。
(※実際の映像は隠して表示してます。)
1拠点目入室時
(case 0に相当)
2拠点目入室時
(case 1に相当)
3拠点目入室時
(case 2に相当)
※まだ入室していない4拠点目は設定した背景色(#00ff00)が表示されています。
4拠点目入室時
(case 3に相当)
録画映像のレイアウトを調整することができました。