テレワークを快適に行うために、ツールを上手に活用するコツとは
2020.08.04
テレワークがもたらす効果
テレワークの導入によって、オフィス以外での勤務場所や環境にとらわれずに業務を行うことができるようになります。介護や育児でオフィスへの通常の出勤が困難な社員でも就労が可能となり、ライフスタイルの変化による離職の回避につながるでしょう。
また、地方在住の有能な人材を確保しやすくなります。社会全体でみれば、地方と都市部との格差を縮小していくことにもなります。
金銭的コストを鑑みても、オフィスに必要なデスクや会議室にかかるコストの削減につながるでしょう。
快適なテレワークの実現に貢献する様々なツール
このようなメリットがあるものの、テレワークを導入した後に「情報共有」や「勤怠管理」、「コミュニケーション」といった面で問題に直面している企業も目立ちます。
こうした問題は、様々なツールを活用していくことで解消できるでしょう。代表的なツールには、次のようなものがあります。
クラウドストレージサービス
テレワークで問題となりがちな情報共有の徹底は、クラウドストレージサービスを活用することで解消できるでしょう。最近では、利便性だけではなく情報セキュリティの安全性も高めた法人向けのサービスも登場しています。
勤怠管理システム
長時間労働や過労死が社会問題となっている今日、テレワーカーの勤怠管理も徹底しなければなりません。特に、自宅で勤務する場合には、ついつい時間を忘れて長時間働いてしまうといった状況になりがちです。そのため例えば、自宅以外からも勤怠申請できるクラウド型の勤怠管理システムを活用して勤怠管理を徹底するようにしましょう。
ワークフローシステム
テレワーカーがオフィスを訪れる機会は限られています。そのため、従来のような紙を回覧する形ではスムーズに稟議申請を行うことは難しいでしょう。したがって、ワークフローシステムを導入することで、PCをはじめスマートフォンやタブレットなどのデバイスから場所を選ばずに電子申請できるようにしておく必要があります。
経費精算システム
稟議申請と同様に、テレワークでは経費精算についても見直す必要があります。自宅や外出先からでも経費申請できるクラウド型の経費精算システムを導入することで、クラウドワーカーが漏れなく誤りなく経費申請できるようにしましょう。
コミュニケーションツール
テレワーク導入に当たって多くの企業が苦心するのが、「コミュニケーション」です。オフィスワーカーとテレワーカーが、円滑にコミュニケーションを図れる仕組みが必要となります。
テキストベースのコミュニケーションであれば、チャットツールを活用する方が良いでしょう。メールよりも気軽にコミュニケーションを図ることができるからです。
Face to Faceでのコミュニケーションには、Web会議が有効です。電話のような口頭だけでのコミュニケーションよりも、表情やボディランゲージなども含めて円滑にコミュニケーションできるからです。
テレワーク導入の成功/失敗はWeb会議にかかっている?!
テレワークが従来のワークスタイルと最も異なるのは、自宅やサテライトオフィスといった異なる場所で働いている従業員が存在し、お互いの状況を逐一把握することが難しいという点です。
- 「元気に働いているのか? それともあまり元気が無いのか?」
- 「機嫌が良いのか? それとも悪いのか?」
- 「集中して働いているのか? それともどこか上の空なのか?」
- 「今は話しかけて良いタイミングなのか? それとも別のタイミングにした方が良いのか?」
従来のワークスタイルであれば当たり前に把握できていたこのような同僚の状況も、異なる場所で働きお互いの状況が見えなくなってしまうと、途端にわからなくなってしまいます。
お互いの状況が見えない
そんな職場では、それぞれが大きなストレスを抱えながら仕事をせざるを得ないことは明らかです。
視点を変えれば、仮想的であっても、全員が同じ場所で勤務しているような環境をつくり出し、常にお互いの状況を把握できるようにすればテレワークの導入を成功へと導くことができるはずです。そして、それを実現できるのがWeb会議です。とはいえ、次のような点で不安のあるWeb会議では、全員が同じ場所で勤務しているような環境をつくり出すことは難しいでしょう。
- 「音声や映像が安定せず、途切れがちになる」
- 「画面を共有すると、動作が遅くなってしまう」
- 「操作が難しく、使いたい機能を使えない」
音声や映像の品質が高く、操作性の高いUIを備えたビジネスシーンでの利用に適したWeb会議こそ、テレワークでのコミュニケーションに必要なツールです。
そして、次のコツを押えることでWeb会議での円滑なコミュニケーションを実現し、快適なテレワークを実践できるでしょう。
Web会議活用のコツ
カメラの高さをディスプレイの高さにして視線の違和感を軽減
Web会議を行うとき、視線をどこに置いたら良いのか迷い、会話に集中できないという方も多いのでは?
そんな時には、お互いのカメラの位置をディスプレイの高さにしておくことで違和感を軽減できます。ヒトは相手の顔を見て話すことに慣れているため、カメラの位置を目の高さにすることでディスプレイに映る相手の顔を見ながら話すことができるようになり、相手にも自分の顔が見えるようになるからです。
常時接続で同じフロアにいるような一体感を
Web“会議”とはいえ、その用途は会議を行うときだけに留まりません。常時接続し、社内の様子、在宅ワークしている同僚の様子をお互い見えるようにしておくことで、管理者は管理しやすく、在宅ワーカーは社内の様子がわかるのでちょっとしたときにも声をかけやすくなります。
また、お互いの様子が見えることで、オフィスでの業務と変わらないコミュニケーションを図れるようになります。
在宅勤務社員のプライバシーへの考慮も大切
一方で、在宅勤務の場合にWeb会議を常時接続することで、オフィス勤務よりも監視されているという感覚が強まってしまう可能性もあります。
テレワーカーは、就業時間中は在宅勤務であっても、オフィス勤務であっても変わらない意識が求められます。身だしなみはオフィス勤務のときと同じドレスコード、女性の場合はメイクアップも必要であることはやむを得ないでしょう。在宅勤務の場合には、自宅の様子を管理者やほかの社員に見られることになります。背景が見えないようなスクリーンの使用、用がない時の音声オフを許可するなどの理解が必要となります。
Web会議は参加者全員がWeb会議の端末を使用
Web会議を使用した会議では、オフィス勤務者は現実空間として同一の会議室に集まった上で参加するのが一般的です。
しかし、このような形態ではオフィスの会議室だけで会話が進んでしまいがちです。また会議室の空気感に遠隔での参加者がなじみにくく、会話の流れに乗りにくいといった状況に陥りがちです。そのため、オフィス勤務者を含めて、会議出席者全員は自分のデスクからWeb会議で参加すると良いでしょう。それぞれが同じ条件で参加することにより、オフィスと遠隔の垣根がなくなり、参加者全員が意見を出しやすくなるからです。
まとめ
国内企業においても、導入例が増えつつあるテレワーク。場所にとらわれないワークスタイルが、就業者側にとって魅力的であることは間違いありません。優秀な人材を他社に奪われないようにするためには、テレワークを導入できる体制を整えることが必要でしょう。
そして、実際にテレワークを実践する際には、今回ご紹介したようなコツを押えてWeb会議を有効活用していきましょう。