インタビュー
営業活動における「V-CUBE」の活用について、株式会社スリーシーズ 代表取締役社長 畑中康彦氏に詳しくお伺いしました。
探客活動時間が、7分の1になった
業務内容を教えてください
主に法人向けに営業している企業の営業支援をしています。 「営業を強化したい」「営業を標準化したい」「属人的営業から脱却したい」といった課題に、営業ツール制作を軸とした営業コンサルティングを提供する形で、解決に向けたお手伝いをしています。
V-CUBE セールス&サポート(以下V-CUBE)導入後の具体的な変化を教えてください
コンサルタントが見込み客を探しだす活動(=探客活動)を、7分の1に減らすことができました。 営業コンサルティングで問題解決することこそが、本来の業務ではありますが、そこに至るまでの営業活動も欠かすことはできません。問題はそのバランスです。以前の探客活動は、業務全体の約35%もありましたが、V-CUBE導入後は5%まで下げることができました。(図1)
業務全体の約35%を占めていた探客活動は、V-CUBE導入後5%まで低減
営業未経験者でもオンライン営業できる仕組みづくり
「探客活動は、以前の7分の1になりました」(畑中社長)
なぜ、探客活動時間を7分の1も減らすことができたのですか?
V-CUBEを使い、営業未経験のメンバーでも、探客活動ができる仕組みを構築したからです。
「探客活動を仕組み化した」とは、具体的にどのようにしたのですか?
これは、導入事例をPowerPointで動画風に制作する「ストーリー事例」という当社の新サービスの拡販での施策です。それまでの探客活動はコンサルタント自身が行っていましたが、営業未経験者でもできるような仕組みにしました。
営業の未経験者がV-CUBEを使って、営業できるのですか?
はい、できます。どちらかと言うと、「営業が苦手でも、売れる仕組みをつくる」という発想です。その仕組みには、次の3つの柱があります。
ポイント1:「アポイント」のゴールは、オンラインデモ
まず、電話による探客専門の「アプローチチーム」がアポイントを獲得します。(図2) アポイントと聞くと一般的には、「訪問するアポイント」を連想すると思いますが、訪問よりも容易な「オンラインデモのアポイント」の獲得に切り替えました。
ポイント2:「オンラインデモ」のゴールは、訪問の約束
オンラインデモはV-CUBEで行い、アポイント獲得に引き続き、「アプローチチーム」がそのまま担当します。「ストーリー事例」のデモを中心に営業し、訪問のアポイントを獲得することが目的です。
ポイント3:未経験者でも、苦手でも、営業ができる商談の台本を書いた
オンラインデモとはいえ、実態は営業です。営業未経験者でもオンラインで営業できるよう、20分間の商談の台本を書きました。デモに要する5分間を除いた、残り15分間で、聞くこと・伝えることを明確にし、すべてトークスクリプトと営業ツールに落とし込みました。

営業未経験者でもオンライン営業できる仕組みづくり
訪問のアポイントよりも、断然取りやすいオンラインのアポイント
「訪問のアポイントより、オンラインでモノアポイントのほうが断然取りやすいです。」
なぜ、オンラインデモのアポイントは取りやすくなるのですか?
「御社にお伺いしたいのですが?」と電話口でいわれて、「はい、どうぞ」と二つ返事をくれるお客さまというのは、購買意欲が高いものです。しかし、そうそう出会えない。となると、ほとんどの場合、「機会がありましたら、こちらからご連絡します」と、やんわり断られる。
ところが、「オンラインデモのご案内です」と聞けば、「なんですか、それ?」となる。「いつものPCでご覧いただけます」「自席で大丈夫です」「20分間で終わります」と促されれば、物珍しさも手伝って、多くの方は興味が上がり、ハードルは下がる。営業されているという意識が薄いのです。
「訪問」と「オンライン」とでは、どれくらいアポイント獲得率に差が出ますか?
「訪問のアポイント」ですと、営業を熟知したコンサルタントが、自身で精査したリストに電話して、平均約2%でした。しかし、「オンラインデモのアポイント」経由の訪問にしたところ、営業未経験者が電話して、平均4%。その差、2倍です。(図2)
しかしこれは、単なる2倍以上の価値があります。それは、いわゆる「濃いアポイント」が取れているからです。 営業未経験者でもアポイント獲得率が上がったこと。さらに、その訪問は受注確度が高い商談につながっているからです。
訪問からの受注率は1.5倍に、架電リストからの受注率は3倍になりました
「濃いアポイント」というのは、具体的にどのような状態でしょうか?
オンラインデモという商談を経由していますので、安心感と信頼度、そして購買意欲が高まっていますから、自然と受注率にもよい影響を及ぼします。 これまで20%だった商談からの受注率は、1.5倍の30%になりました。架電リストからの受注率で換算しますと、従来の方法だと0.4%。オンラインを経由する流れに変更してからは、1.2%となり、3倍も増えています。(図2)
V-CUBE導入に際しては、KPI(重要業績評価指標)も設定されています。
「月間7件以上のオンラインデモ実施」が、ひとつの指標です。
目標達成度を客観的に測定し、社内に伝えることで組織の一人ひとりの意識も変わっていくと思っています。そういった意味では、持つべき指標だと感じています。

株式会社スリーシーズにおけるKPIの考え方
選定するにあたって、どのような点を重視しましたか?
導入実績数と導入企業の規模です。企業規模問わず、どんな事業でも効果があるということは、事前情報として重要に感じていました。そのうえで、決定的だったのは、動画をお客さまと共有できるという点。これは、「動画」という商品を案内する、当社のオンラインデモに欠かせなかったからです。
また、親身になって教えてくれるサポートには感謝しています。操作がわからないときなど、気軽に相談できるのも心強いですね。
V-CUBE導入にあたって、不安はありませんでしたか?
サポートも充実していましたし、社内で使う分には不安はありませんでした。
ただ、お客さまのITリテラシーにはバラつきがありますので、その点は不安でした。しかし、V-CUBEの操作は説明することがないほど、簡単ですので、ITリテラシーの差による影響はありませんでした。
もうひとつ。これは副次的な効果ですが、訪問アポイントをこれまで以上に重要に捉えてくれるようになりました。電話で取っただけのアポイントの場合、軽く見られることが往々にしてあります。最悪の場合、アポイントを忘れられてしまうこともあります。
そうならないためには、訪問の前日に電話でリマインドをすればよいのですが、これが怖い。なぜなら、訪問を断られる可能性があるからです。しかしリマインドをしないと、アポイントを忘れられていることもある。すると、時間と移動コストがムダになる。悪循環です。
しかしV-CUBEなら、そんなムダはありません。オンラインデモなら、アドレスを確認しておきオンラインデモの予約確認をメールでしておきますし、前日にはV-CUBEのURLを送信します。オンラインデモ後の訪問アポイントなら、まず断られることはありません。なぜなら、興味をもってくれている状態ですから。
V-CUBEにひと言、いただけますか
V-CUBEのおかげで、本来の仕事である商談やコンサルティング業務に、多くの時間を割けるようになりました。ありがとうございます。
当社におけるオンラインデモの成功は、V-CUBEあってこその成功です。オンラインを活用した新しい営業方法に、私たちは大きな可能性を感じています。事実、新しい営業方法として既存のお客さまに提案したところ、「ぜひ検討したい」という前向きな回答もいただいています。
これからも、より良いサービスの向上と充実したサポートを期待しています。