インタビュー
課題
拠点間の情報共有は不可欠であるが、移動時間と打ち合わせ時間が逆転することもあり、もっと効率的に会議や情報共有を実施したかった。
株式会社JTB情報システム 経営企画部 内藤 邦彦マネージャー
JTB情報システムは本社のある渋谷区の初台オフィスと多摩市永山の多摩オフィス、大阪の西日本支店に分かれて業務を行っており、各種会議や委員会、ミーティングを開くには、参加者はオフィス間を移動しなければならない。その為、移動時間を考慮したスケジュール調整に大変手間がかかる。移動する実担当者にしてみても、30分や1時間の打ち合わせのために往復2時間をかけなければいけないこともままあったといい、移動時間が大変な負担となっていた。そこでV-CUBE ミーティングが解決策として浮上した。
同社経営企画部の内藤邦彦マネージャーはV-CUBE ミーティングを知った時、コミュニケーションが取りやすそうで、いろいろ役立つのではと思った」と話し、競合サービスと比較した上で採用を検討することにした。
決め手
直観的に使えるインターフェースと、専用アプリ不要、専用端末も不要。人もデバイスも選ばずに、すぐに使えるユーザビリティが決定打。
株式会社JTB情報システム 経営企画部 久保 亘担当マネージャー
V-CUBE ミーティングは国内外のサービス3社と比較された。久保亘担当マネージャーは「まず検討したのは『直感的に使えるか』ということ。その結果、V-CUBE ミーティングともう一社のサービスに絞られた。そして専用アプリや専用端末が必要になるサービスを除外したところ、V-CUBE ミーティングだけが残った」と経過を話す。
また、同時期に経営陣から「会議のペーパーレス化」を課題として伝えられたこともあり、V-CUBE ミーティングがiPadと連携して使えることも決め手となったという。
効果
移動時間の削減だけでなく、情報共有がすぐにできる便利さから、勉強会や社内セミナーなど、活用の幅が広がりコミュニケーション向上にも効果あり。
『V-CUBEミーティング』での会議。iPadでのペーパーレス化も進める
同社では2011年8月にV-CUBEミーティングを採用。会議や社内勉強会をはじめとして、セキュリティー・個人情報等のコンプライアンスや労務管理、ダイバシティーなどの各種委員会で積極的に活用し始めた。さらに昨年末には、iPadとの連携活用も開始。トライアル的な取り組みとしてiPadを経営層全員に配布し、経営会議のペーパーレス運用を試している。
内藤マネージャーによると「利用時間を見ると11月は482分だったのが、12月は1082分に増加した。Web会議ができるようになったことにより、会議そのものの数が増え、離れたオフィス間の連携や情報共有が密になった」といい、現場からも「移動時間をなくせたことが最大の効果という声が上がっている」と語る。
さらには勉強会やセミナーでの使用など、採用時には想定していなかった使用方法も多くなっている。そうした場ではPC画面共有機能を活用し、多摩オフィスの講師のデスクトップを初台オフィスや西日本支店のプロジェクターに映す運用で、新しい事業の報告や内部統制、会計についてなど、知識の全体共有に大変役立っているという。
展望
同社をはじめとするJTBグループ各社では、在宅で勤務できる環境を整え、育児や介護をしながらも仕事と両立できる職場作りを進めている。内藤マネージャーは「今後はその流れに沿って、自宅から会議などに参加できるようにしていきたい」と話し、オフィス間においても「普段メールでしかコミュニケーションがとれない社員との情報共有にも活用出来ればと」と、社内環境をより良くするための活用方法を話す。
一方で、ビジネスシーンでの利用も検討している。久保担当マネージャーもグループ各社やお客様との打ち合わせ、海外との会議での使用を検討しているといい、「部屋の予約が重複してしまうくらいに早く定着させたい」と展望を語った。
取材後記
会社側が想定した利用方法で十二分に成果を挙げただけでなく、想定外の活用法を社員が編み出して、利用時間が飛躍的に増えつつあるというのが、この株式会社JTB情報システム様の事例だ。また、経営陣の意識の高さから始まったというペーパーレス運用の今後の広がりにも注目したい。
※本事例は2012年4月に取材した内容を基に作成・掲載しております。