インタビュー
ヴァイサラ株式会社、マーケティングマネージャー 中元千亜樹氏とマーケティングスペシャリスト 玉田ミア氏に、V-CUBE セミナー導入の背景、経緯、活用状況、そして今後の取り組みについて詳しくお伺いしました。
グローバルのナレッジ・ベースウェビナー開催は不可欠
V-CUBE セミナーを導入される前の課題について教えてください。
ヴァイサラグループのマーケティング活動は、ナレッジ・ベースのデジタルマーケティングに注力しています。本社があるフィンランドではデジタルマーケティングの活用が評価され、「マーケティングチーム・オブ・ザ・イヤー2014」*1 を受賞しました。 それだけに、日本におけるマーケティング展開においてもデジタルマーケティングへの注力がグローバルから要請されています。その中核の一つがウェビナーの実施です。
ただ、日本ではマーケティングの人的リソースが限られており、セミナーも3年前から本格的な展開を始めたばかりで、ウェビナーへの取り組みは約2年前からです。
ウェビナーの実施に当り、グローバルで使用しているシステムを共有する方法を検討しましたが、ネットワーク環境によりトラブルが起きやすく、また時差の関係で日本でのサポートが受けにくいことを憂慮していました。 取り急ぎ、初回のウェビナーを、トライアルとして、他国拠点で利用しているシステムで配信してみましたが、時差などの関係から技術的な対応が不十分で、ネットワークの不具合によりアクセスできないお客様もいらっしゃいました。そこで日本国内のシステムの導入を具体的に進めました。
*1 The Management Events: http://www.managementevents.com/group/index.html
運営・サポート体制と障害からスムーズに復旧できる技術力を評価
V-CUBE セミナーを選択された理由を教えてください。
日本国内のシステムを探す要件として、考慮したポイントは、
- 運営・サポート体制が十分であること
- 安定してウェビナー配信ができること
- 障害発生時にもスムーズに対応、復旧できる技術力があること
調査の結果、要件を満たすシステムはブイキューブを含め2社でした。トライアルで使用した海外企業のシステムも含めて検討した結果、国内の2社がワーキングパートナーであることがわかり、V-CUBE セミナーの導入を選択しました。
現在、どのようにV-CUBE セミナーを活用されていますか。
2013年5月にV-CUBE セミナーを導入し、前年度は6回、今年度は12回のウェビナー開催を進めています。当社には主に3つの部門があり、部門毎に回数やコンテンツ、他のキャンーペンやイベントとのタイミングなどを考慮し企画しています。
ウェビナーは通常45分で定員は60名で実施しています。内容は、レクチャーが通常20分~30分、質疑応答に10分~15分、そして最後に必ずアンケートにお答えいただくようにしています。
ライブ配信終了後は、オンデマンド配信用に編集作業を行い、アーカイブとしてライブラリ化も進めています。
また、ナーチャリングブログラムの一環としてとして、お客様が当社にご登録いただいた後、理解を深めていただくために月1回のニュースレターや全4回の技術資料配信を行います。ウェビナーのオンデマンド機能を活用し、資料とともにご覧いただくこともあります。
有効案件としてのお客様が倍増し、うち30%がウェビナーを受講
V-CUBE セミナーを使ったウェビナーの導入効果について教えてください。
まだ年度の途中ですが、前年度の対比でお話すると、ある部門では、当社のキャンペーンに積極的にリアクションするお客様が倍増しており、うち30%がウェビナーを受講していました。他の部門では、そうしたお客様の半数がウェビナーを受講しているケースもありました。
また、売上実績の面でも、部門によってはマーケティング活動全体と関連した成果は3倍になっており、ウェビナーの貢献度も大きいと認識しています。
これらの数値は他のイベントや販促キャンペーンとの連動によるものもあり、すべてがウェビナーから派生したわけではありませんが、大規模なセミナーやキャンペーンとの間をウェビナーで補完することにより、マーケティング全体としてお客様との接点を増やすことができた結果だと考えています。
V-CUBE セミナーの評価を教えてください。
導入当初、ウェビナーが集客やお客様とのコミュニケーションにつながるのか不安視する声が社内にもありましたが、実際に多くの反響をいただき、ときには質疑応答がセミナー以上の盛り上がりを見せることもあり、マーケティングの一ツールとして社内でも高く評価されています。ウェビナー参加をきっかけに、リアルのセミナーへご参加いただき、さらにはご成約につながるケースもあり、セミナー、キャンペーンなどを補完し、複数のチャネルを持てたことは他部門も十分体感できていると思います。
限られたスタッフ数でも、ウェビナー運営を可能にするサポート体制
導入要件にあったサポート体制についてはいかがですか。
お客様によっては、会社のセキュリティ上、ウェビナーへのアクセスが難しい方がいることを想定し、当初は技術的なサポート、そしてウェビナー運営ディレクションそのもののサポートが必要と考え、技術とディレクション、両方のサポートをブイキューブに依頼していました。幸いなことに技術的な問題はほとんど発生しませんでしたので、2年目からはディレクションのみ依頼しています。スムーズなウェビナー運営にサポートは欠かせませんね。
V-CUBE セミナーの導入を検討されている企業にアドバイスをお願いします。
外資系企業で、グローバル本社からウェビナー開催の要請を受けていても、当社のようにマーケティング部門の人的リソースが少なく、着手に二の足を踏んだり、最初からあきらめている企業も多いと思います。実際にウェビナーを開催すると、社内意識も変わりますし、お客様との結びつきも強くなります。実は当社の日本におけるマーケティングは2名です。ブイキューブはサポート体制がしっかりしていますから、少ない社内リソースでも十分に取り組める可能性があると思います。
利用者ニーズに応えたきめ細かなアップデート
V-CUBE セミナーの今後の活用予定を教えてください。
システムそのもののアップデートも頻繁に行われており、利用者のニーズに細かく対応していると感じています。また、マーケティングオートメーションと連動し、ウェビナーのURLを組み込んだりできるようになると、より業務の効率が上がると期待しています。また、新たな活用方法のレクチャーなど、ブイキューブのマーケティングサポートに期待しています。