インタビュー
株式会社ベネッセコーポレーション 英語商品開発部 Challenge English開発課 中谷友紀氏、システム開発部 国内英語開発課 高村秀嗣氏に、教育事業のオンラインレッスンのインフラに「V-CUBE」を採用いただいた背景、活用状況、そして今後の取り組みについて詳しくお伺いしました。
新たなコミュニケーション基盤を導入
「V-CUBE」サービスをオンラインレッスンのインフラへ採用された背景をお教えください。
学習スタイルの多様化などの流れを受けて、当社では、英語通信教育の各コースにおいて、従来の在宅教材に加えてオンラインレッスンへの関心が高まっていました。当時、一部の教育コースではオンラインレッスンを実現する仕組みはありましたが、拡張性に課題があり、加えて我々が実現したいことに対して機能面の課題がいくつかありました。オンラインレッスンの拡大を見据えて、英語通信教育コースの各ラインナップで汎用的に利用できるオンライン教育システムのコミュニケーション基盤を統一しようと考えました。
日本の家庭とフィリピンの拠点をつないでオンライン英会話レッスンを実施
V-CUBEがインフラとなった新しいオンラインシステムは、現在、どのようにご利用ですか。
2015年4月から新たにスタートした、小学生向けのオンライン英語教材「Challenge English」で、月1回15分間、外国人の先生によるオンラインレッスンを展開しています。
また、「こどもちゃれんじEnglish」ならびに「Worldwide Kids」において、オプションとして英会話オンラインレッスンの提供に際しても使用しています。 このオンラインレッスンは、お客様のご家庭にあるパソコン[Windows、MacOS]、タブレット、チャレンジパッド(ベネッセコーポレーションの独自端末)で、フィリピンの外国人講師と日本の子どもをつないで実施しています。
「Challenge English」の学習内容をお教えください。
「Challenge English」では、日々取り組むレッスンにより、「聞く」「話す」「読む」「書く」を学習し、月1回、オンラインレッスンで外国人の先生と、日々の訓練の成果を確認します。実際に外国人の先生と会話をすることで、「頑張って話せた!」という喜びが生まれるカリキュラムとなっています。
教育におけるビジュアルコミュニケーション活用への知見と実績でブイキューブを採用
V-CUBEをインフラとして採用された理由をお教えください。
(1)国内シェアの高さと実績、会社規模があり、信頼性があったこと。
(2)教育におけるビジュアルコミュニケーション活用への豊富な知見があり、我々がイメージしていたかたちに近いものを開発いただけました。
(3)マルチデバイスでの提供が可能であること。
Windows、MacOSといったパソコンだけでなく、iOS、androidといったタブレット端末でも利用可能であることに加えて、ベネッセが独自に開発したチャレンジパッドへの開発が対応可能な点を評価しました。
(4)インフラ構成まで含めた提案力の高さ。
当社の事業展開に最適なインフラ構成まで含めた提案をいただきました。利用状況に応じて構成の変更がしやすく、稼働状況によるリスクが低く抑えられる点を評価しました。
(5)お客様の心理的な導入ハードルの軽減。
PC版では、インストールが不要でブラウザのみで動作するため、導入ハードルが低く、お客様にとっても利便性の高い点を評価しました。
上記の点を総合的に判断し、英語通信教育事業のオンラインレッスンのインフラとしてV-CUBE採用を決定しました。
他社システムとの比較検討はされましたか。
もちろん実施しました。しかしながら、映像によるコミュニケーションができて、マルチデバイス対応、録画が可能などの開発対応ができるといった要件を満たす企業は他にはありませんでした。最終的な選定仕様では何社かを比較検討させていただき、V-CUBEを採用しました。
毎月1万人以上の子どもたちがオンラインで英会話を行う
成果についてお教えください。
2015 年4月の「Challenge English」開始以来、毎月1万人以上のお子様がオンラインで英会話を実施しています。お子様にとって、外国人と会話する不安のハードル、また、ご家庭におけるインターネットを介したサービスの利用への不安といったハードルがある中、想定していたよりも大勢のお子様に参加していただけたことをありがたく受け止めております。
オンラインレッスンに対する評価もお子様本人、親御様ともに9割近くの方が満足、またはとても満足と評価していただいています。さらに英会話の相手であり、我々が最も育成に注力している外国人の先生に対する評価は95%以上が満足、またはとても満足となっており、順調な滑り出しができたと捉えています。
※評価数値は2015/7月時点:ベネッセの顧客アンケートに基づく。
また、「Challenge English」は第12回 日本e-Learning大賞 ナイストレーニング部門賞を受賞することができ、ブイキューブに協力していただいた新たな取り組みが、第三者からも一定の評価を得ることができました。
英語によるオンラインレッスンのさらなる拡充を図る
今後の英語事業展開についてお教えください。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、英語教育改革が推進されています。中学校・高校の英語の授業を、英語のみで実施し、英語で意見交換ができるようにするといった取り組みです。よって、英語力を身につけるサービスはますますニーズが高まると考えており、更なるサービスの拡充を図っていきたいと考えています。
ブイキューブには、今後とも新たな活用提案、サポートに期待しています。
*取材日時 2015年11月
*記載の担当部署は、取材時の組織名です。