現場確認の効率化と対応力の向上を目指して
機械警備やビルメンテナンスなど、警備全般を幅広く手がける東洋テックでは、2013年にiPadを導入した。当初は機械関係の図面や警備計画書などを、現場で参照することが目的であったが、2015年に「V-CUBE One」をあわせて活用することで、劇的な効果を実現。今後はさらに活用の場を広げていく予定だ。
多数の現場を巡回する警備会社ならではの課題
新人教育のコストが膨大
現場での実地研修(OJT)は、新入社員と実際に警備を行う社員が2人1組で実施。教育担当者はOJT期間中に本来の業務を行えず、OJTの期間が長くなりがちであった。
様々な事態へ対応力向上が困難
新入社員が、警備現場へ配属された後に、研修期間中に経験しなかった事態が発生すると、ベテラン警備員を派遣する必要が発生するなどコスト効率とサービスレベルの維持が課題になる。
現場の状況把握に電話連絡では不充分
警備担当者が異常を発見したときには、上長やコントロールセンターに電話で連絡、報告を行い指示を仰いでいたが、ニュアンスが正確に伝わらなかったり、結果として上長が現場へ急行することも。
V-CUBE Oneでこう解決‼
本部から映像で状況を把握
新入社員と警備担当者の2名でOJTを実施。警備担当者がiPadの「V-CUBE ミーティング」で現場の模様を映像で配信し、本部の教育担当は映像を見ながら状況把握と指示を出す。
定期採用の新入社員のOJTは、毎年5〜7月に集中するが、教育担当は現場と遠隔のWeb会議でアドバイスや指示が出せるので、実地に赴くことなく、複数の新入社員の研修も効率的に実現。
未経験の事態でも迅速対応
iPadのV-CUBE ミーティングで現場の状況を中継し、判断や指示を仰ぐことができるため対応力が向上。
研修期間が終わってから、実務で初めて経験するトラブルでも、すぐに上長やコントロールセンターに連絡して指示を仰げるので、新入社員も安心して現場の警備が可能になる。
映像で現場を確認でき効率化
電話では伝えきれない、細かい状況まで映像で確認できるので、現場にいなくても上長から的確な指示が可能。
警備員が現場へ到着後に、iPadの「V-CUBE ミーティング」を利用し、その場から上長やコントロールセンターとWeb会議で情報共有。お客様へのサービスレベルと処理時間が大幅に向上した。
V-CUBE One選定のポイントは?
映像や音声の安定性と 他社での活用実績はあるか?
現場からの映像や音声が、センターでの判断に役立つ高品質を有していること。また、同様の活用法の先行事例があること。
- 事前のテストで、映像・音声とも途切れることなく、安定した品質での映像が配信されることを確認。
- 東日本旅客鉄道株式会社における、建設現場と本部とのコミュニケーション事例により実績を確認できたため、安心して導入。
劇的なコスト削減ができるか?
既に導入済みであったiPadと組み合わせて、人件費や移動にかかるコストの大幅削減できること。
- 新人研修ではOJTの必要期間を半減。警備におけるWeb会議活用では移動にかかるコストを削減。
- 削減できたコストは、導入前の試算とほぼ同様。狙い通りの効果を実現。
複数の用途で活用できるか?
今後の展開を考え、座学での研修などにも活用できるために機能がついていること。
- V-CUBE ミーティングを利用した現場の映像配信を利用した新人研修や事態対応だけでなく、社内研修、人材育成にWebセミナーの「V-CUBE セミナー」も活用できる。
お客様の声:将来的には“困った時”だけでなく巡回中はフルに活用
業務本部 業務統括部次長 岡本誉氏
「新入社員教育」と「機械警備の現場と本部のコミュニケーション」という異なる活用が1つのサービスでできる点は高く評価しています。弊社では独自の教育機関「TECアカデミー」で人材育成に力を入れていますが、こうした研修でも活用を見込んでいます。
導入前の試算通り、大幅なコスト削減を実現することができました。正直に言ってこのサービスは「安いなあ」というのが実感です。
業務本部 コントロールセンター 監視センターグループ 主管 松岡崇氏
機械警備は原則として1名で現場に向かいます。研修段階ですべてのトラブルを経験できるわけではないので、いざ困った時に、映像を通じて上長から指示を仰げるのは、警備員にとっては命綱とも言えます。
現在は「困ったとき」だけの活用ですが、将来的には警備中は全員がWeb会議を起ち上げておくことで、何か不測の事態があってもすぐに本部で把握し、警備員の身を守るという活用も視野に入れています。
管理本部 経営統括部 坂口雄哉氏
警備にWeb会議を活用しているのは、業界でも珍しい例だと思います。ブイキューブグループには、ドローンを活用したソリューションもあるとのことなので、ドローンによる巡回警備なども、将来的には考えられそうです。